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伊藤忠で活躍する健康管理の“お母さん”

自己責任にしない、さりげない介入の重要性

2015年10月9日(金)

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社員の健康管理、どこまで介入する?(イメージです。写真:yo-/PIXTA)

 「健康管理は自分でしろと言われても、やっぱり難しいですよ。コンシェルジュがいてくれて、本当によかったと思っています」

 伊藤忠商事に勤務する40代半ばの男性社員から、こんな話を聞いた。2年前、男性社員は会社の健康診断でD判定(要医療)を受けた。いわゆる悪玉コレステロール値が、急に上がってしまったのだ。

 大学時代には体育会に所属するスポーツマンだったが、社会人になってからは特に運動もせず、体重は20kg以上増えてしまった。早速、健診の結果から健康管理室(社内診療所)に行き、医師の診察を受けた。そこで運動や食事の指導を受けたが、これまでの生活習慣を一気に改めるのは難しく、結局、薬物治療を始めることになった。

 ここまではよくある話かもしれない。だが、伊藤忠ではさらに独自の制度が運用されているという。

 その名も「コンシェルジュ機能」だ。男性社員のように、健康診断などで病気が見つかったり、健康上ケアが必要になったりした社員にマンツーマンで専属の看護師や保健師がつき、まるで職場の「お母さん」のように目配りをして社員と医師をつなぐ役割を担っている。

採血をサボると電話がかかってくる

 例えば、男性社員は2カ月に1回、医師の診察を受けている。その前の週に血液検査の予約を入れるようにしているが、仕事に没頭すると、ついつい行くのを忘れてしまう。そんなときには「採血の予定になっていますよ、どうしましたか?」と電話がかかってくる。「今日は難しい」などと答えると、「次はいつ来られますか」などと、来院を勧めてきて、“ドロップアウト”を防いでくれるのだ。

 血液検査のたびに体重も計っているが、その際、「体重減ってきましたね。食事に気を付けていますか」「こんな運動をすると、無理なく続けられますよ」などと励まして、アドバイスをしてくれる。

 薬をきちんと飲めているかどうかも確認してくれる。「最近飲み忘れが続いている」と相談すれば、その原因を聞き出して対策を提案してくれたり、余っている薬の量を確認して医師に報告して処方量を調整してくれたりする。

 複数の持病があり、病気ごとに別の医師にかかっている患者では、その情報を一元管理して把握するのもコンシェルジュの仕事だ。

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「伊藤忠で活躍する健康管理の“お母さん”」の著者

河野 紀子

河野 紀子(こうの・のりこ)

日経ビジネス記者

日経メディカル、日経ドラッグインフォメーション編集を経て、2014年5月から日経ビジネス記者。流通業界(ドラッグストア、食品、外食など)を中心に取材を行う。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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