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逮捕された厚労省室長補佐に覚えた違和感

なぜ容疑者の暴走を組織は止められなかったのか?

2015年10月20日(火)

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 来年から運用が始まるマイナンバー制度をめぐり、準備に関わっていた厚生労働省職員の汚職事件が発覚した。筆者はある病院長の紹介により今回逮捕された容疑者と今年4月に会食する機会があった。初対面での印象は強烈で、とても違和感を覚えた。

 事件を受けて、省内で幹部らに話を聞く限り、容疑者に対して以前から同じように違和感を覚えていた人は少なくなかった。そうでありながら、なぜ暴走を許してしまったのか。容疑が事実とすれば、罪を犯した本人が何より責められるべきなのは間違いないが、制御しきれなかった組織の責任も重い。

厚労省に調査に入る警視庁の捜査員(10月14日)

 「とにかく頭がいいし、先日の講演では、個人情報保護などの難しい話を3時間ノンストップで続けて、全く聴衆を飽きさせない、相当な話術の持ち主です。カミソリのような切れ味ですが、親しみやすいところも多く、会ってみたら楽しいですよ」。

 以前の取材先である病院の院長から、講演会を通じて知り合った厚労官僚を紹介したいとのメールが入ったのは今年3月上旬。その人となりについて、こんな風に記されていた。

 地域医療に力を入れ、実績も上げている病院長がそこまでお勧めするのであれば、と申し出を受けることにしたところ、4月17日に都内で病院長も含めて会食するという話がトントン拍子で決まった。

 迎えた会食当日、厚労官僚と初めて顔を合わせた筆者は面食らった。長髪を頭の後ろで束ね、真っ黒なスーツに赤色のシャツ。サングラス風の眼鏡を鼻まで下げ、いくつもの派手な指輪、ブレスレットもつけていた。その風貌は、一般的な官僚のイメージと大きくかけ離れていた。

 見た目だけで判断してはならないと思い直して名刺を交換すると、またも驚かされた。「厚生労働省政策統括官付情報政策担当参事官室長補佐」の下に、同じ文字サイズで「北海道大学大学院保健科学研究院客員准教授」「秋田大学医学部付属病院医療情報部非常勤講師」とあり、さらにその下には、一回り小さい文字サイズで、どこそこの協会の委員長を務めているなど、四つの役職が書かれていた。長年、厚労官僚の取材をしている筆者だが、これほど肩書きが大量に列記されている名刺を見たことはなかった。

 その相手こそが、マイナンバー制度関連事業をめぐり、業者から現金100万円を受け取ったとして、10月13日に収賄の疑いで逮捕された厚労省情報政策担当参事官室室長補佐の中安一幸容疑者だった。

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「逮捕された厚労省室長補佐に覚えた違和感」の著者

庄子 育子

庄子 育子(しょうじ・やすこ)

日経ビジネス編集委員/医療局編集委員

日経メディカル、日経DI、日経ヘルスケア編集を経て、2015年4月から現職。診療報酬改定をはじめとする医療行政や全国各地の医療機関の経営を中心に取材・執筆。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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