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「ネット席巻でも街の電器屋は伸びる」

電器チェーン「アトム」社長が大胆予測

2015年10月29日(木)

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 日経ビジネスの10月5日号の特集「ヨドバシ アマゾンに勝つ」では、ネット販売の拡大に対応するヨドバシカメラの動きを紹介した。家電のネット販売のシェアは今後も高まり、他のルートをほぼ駆逐する――。そんな見方も多い中で真っ向から異を唱え、「ネットが席巻しても街の電器屋は伸びる」と見通す人物がいる。その大胆な予測の真意に迫った。

アトムチェーン本部の井坂泰博社長

 その人物とは、全国の街の電器店、約870社が加盟するアトムチェーン本部(大阪府羽曳野市)の井坂泰博社長。大手家電メーカー勤務、家電販売店の個人経営を経て、1989年にアトムチェーンを設立した。

 運営の仕組みを紹介しよう。チェーンの加盟店は毎月5万円のFC(フランチャイズ)料を本部に支払う。本部は家電メーカーと製品の仕入れ交渉を一手に引き受ける。加盟社数の増加に伴って価格交渉力も高まっており、大手家電量販店と遜色のない価格で製品を仕入れることができる。

 本部は、大手量販店で販売する製品の店頭価格を定期的に調査し、加盟店全社に情報提供もする。加盟店はその水準並みの売価に設定し、量販店に対する価格競争力を保ちながら、採算を追うことができる。チェーン加盟店は北海道から沖縄までほぼ全国に広がり、合計売上高は約200億円に上る。

家電量販店のシェアは半減

 そんな井坂社長に家電市場の見通しを聞いたところ、次の回答が返ってきた。

 「現在7割を占める家電量販店の店舗販売シェアは、今後20年以内に35%にまで下がるだろう。代わりに、1割程度のネット販売の比率は45%程度まで上がるのではないか」

 つまり、ネット販売が店舗販売を上回る時代がやって来るというのだ。ちなみに他の販売ルートのシェアは街の電器店が8%、ホームセンターやGMS(総合スーパー)などが12%。主要な販売ルートの家電量販店の比率が半分に下がるので、街の電器店やホームセンターなどは、さらにシェアを落としてもおかしくない。だが井坂氏は「街の電器店のシェアは10%程度に伸びるだろう」と指摘した。

 その根拠はこうだ。ネット通販は量販店を上回る低価格で家電製品を提供するが、製品の設置や修理といったアフターサービスには十分に対応していないことが多い。そのためネット販売の普及につれて、家電を買いたくてもうまく使いこなせないことから、購入に尻込みする消費者が中高年層を中心に増える。街の電器店が、そうした「家電難民」の受け皿になるというものだ。

 井坂社長は街の電器チェーンを率いる立場だけに、この予測にはポジショントークも含まれるとみられ、多少割り引いて考える必要がある。だがヤマダ電機やビックカメラが相次いで創業したのとほぼ同時期の1970年代から、井坂氏も40年以上にわたり家電販売に携わってきた。豊富な経験に基づいた市場分析は傾聴に値するだろう。

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「「ネット席巻でも街の電器屋は伸びる」」の著者

須永 太一朗

須永 太一朗(すなが・たいちろう)

日本経済新聞証券部

2003年一橋大学社会学部卒業、日本経済新聞社に入社。西部支社(福岡)で警察、企業、県政を順に担当。その後は主に証券部で日本株相場を取材。14年3月、日経ビジネス記者に。17年4月、日本経済新聞証券部。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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