• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

郵政上場初日、沈黙を通した2人のキーマン

実力を問われる「旧郵政省出身者」

2015年11月5日(木)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

11月4日、日本郵政と傘下のゆうちょ銀行、かんぽ生命保険が東京証券取引所に株式上場した。同日開かれた記念式典と3社長の会見に多くの報道陣が集まった。実はこの記念式典の場に、沈黙を通したまま会場を去った2人のキーマンがいた。日本郵便の髙橋亨社長と、日本郵政の鈴木康雄上級副社長。旧郵政省系幹部の頂点に位置する2人だ。日本郵政グループの将来は、この2人が大きく左右する。

左から日本郵便の髙橋亨社長、かんぽ生命保険の石井雅実社長、 ゆうちょ銀行の長門正貢社長、日本郵政の西室泰三社長(写真:北山宏一)

 「カーン、カーン、カーン、カーン、カーン」。11月4日、東京証券取引所の式典会場に鐘の音が鳴り響いた。その数、計15回。この日に株式上場した日本郵政の西室泰三社長、ゆうちょ銀行の長門正貢社長、かんぽ生命保険の石井雅実社長がそれぞれ5回ずつ、鐘を鳴らした。

 2005年の郵政民営化法成立から10年。株式会社としての日本郵政グループにとって最大のハレの舞台に、出席した各社長は一様に上機嫌だった。そんな記念式典が進む中、3社長と同じ列に一人の男性が座っていた。鐘を鳴らすこともなく、また言葉を発することもなく会場を去って行った人物。それが1人目のキーマン、日本郵便の髙橋亨社長だ。

“郵政生え抜き”の生き残り

 日本郵政グループの各社において、髙橋氏だけが唯一、旧郵政省出身の社長だ。日本郵便の経営だけでなく、永田町に強力な影響力を持つ全国郵便局長会(全特)と日本郵政グループ労働組合(JP労組)との交渉役も実質的に務めている。

 「郵便局が大事だ」。式典後に開かれた記者会見で、上場した3社の社長はこう口を揃えた。上場しても、日本郵便が運営する全国2万4000の郵便局を通じて、貯金や保険契約を集めるグループの現状は変わらないからだ。さらに日本郵便は西室社長が成長分野と期待する国際物流も担う。

 職責以上に、髙橋社長が重要視されているのには理由がある。“郵政生え抜き”の最高幹部だからだ。日本郵政グループは旧郵政省を母体としている。いまでも同省出身の幹部社員は多いが、郵政事業に専門的に関わり続けてきた幹部は実はあまり多くない。同省は郵政事業のほか電気通信行政を所管していたからだ。

 民営化の先達であるNTTやJTはすでに生え抜きの社長が誕生している。この場合の「生え抜き」は「公社時代に入社した」という意味だ。公社時代が数十年続いた両社に比べ、日本郵政グループの公社時代はわずか4年間しかない。さらに政権交代の波にさらされ続けたことで、多くの生え抜き幹部候補が会社を去った。そんな状況下で、長く郵政事業に関わり続ける生き残りとして、「“郵政生え抜き”と名乗っていいのは、髙橋社長しかいない」(日本郵政グループ幹部)との声は少なくない。

コメント0

「記者の眼」のバックナンバー

一覧

「郵政上場初日、沈黙を通した2人のキーマン」の著者

杉原 淳一

杉原 淳一(すぎはら・じゅんいち)

日経ビジネス記者

2005年、日本経済新聞社に入社し、大阪経済部に配属。2009年に東京に異動し、経済部で銀行や農林水産省、財務省、金融庁などを担当。2015年4月から日経ビジネスで金融機関を中心に取材している。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

人々が働きたいという会社になるには 「働きやすさ」と「働きがい」、この2つが必要だ。

川野 幸夫 ヤオコー会長