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「公園のボール遊び」は本当にダメなのか

担当者に確認して分かった法的根拠の曖昧さ

2015年11月9日(月)

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 9月29日公開の日経ビジネスオンライン「記者の眼 公園からゲートボールがなぜ消えたのか」を巡り、読者から様々なコメントが寄せられた。その中で目立ったのは、本題とは関係ないが、公園利用に関する意見。それは記事中の以下のくだりを踏まえてのものだった。

 「最近、子供のボール遊びを禁止する公園や、防音壁を設置した保育園が増えている。苦情を申し立てているのは高齢者が多い」

 記事を書いていた時点では、そういう時世なのだと深く考えることはなかったが、読者からのコメントを見るうちに、ふと素朴な疑問が生まれた。

公園でボール遊びをする姿を見かけなくなった(写真=Huy Lam/Getty Images)

 遊具がたくさん置かれている公園はまだ分かる。けれど、広場のようなスペースがある公園でもボール遊びは禁止されているのだろうか。一概にボールと言っても、柔らかいゴム製のものから、テニスボール、軟球、硬球、サッカーボールと種類はたくさんある。ボールという形状だったら、いずれもダメなのか。じゃあ、ボールを使わない広場での遊び方って何だろう。鬼ごっこやかけっこぐらいしか思いつかない。そもそもどんな法令を根拠に、誰が禁止を命じているのだろうか…と、次々とクエスチョンマークが沸き出てきた。

 そこで記者は担当部署に取材し、事実関係を確認することにした。まずは公園と関係が深いであろう国土交通省を直撃した。

 公園を担当するのは、国交省都市局公園緑地・景観課。担当者は開口一番、「公園でのボール遊びを明示的に禁止する法律はありません」とはっきりと答えてくれた。

国交省の管理は17カ所、その他は…

 いわゆる町中にある比較的小規模な公園は「都市公園」と呼ばれる。都市公園は街区公園、近隣公園、総合公園など細かく12種類に分類され、全体を「都市公園法」という法律が規定している。

 この第11条には「何人も、みだりに次に掲げる行為をしてはならない」との禁止規定がある。そこには、都市公園を損傷し、又は汚損すること▽竹木を伐採し、又は植物を採取すること▽土石、竹木等の物件を堆積すること▽前3号に掲げるもののほか、公衆の都市公園の利用に著しい支障を及ぶおそれのある行為で政令で定めるもの――との記載がある。確かに、ボール遊びについては一切触れられていない。ちなみに、この11条の規定に違反した場合、10万円以下の罰金を支払うことになるそうだ。

 この禁止規定の中では、「利用に著しい支障を及ぼすおそれのある行為」という表現だけが曖昧だが、通常のボール遊びがその規定に当てはまるとは思えない。ボール遊びは禁止じゃないんですね。そう結論付けようとしたが、担当者はこう遮った。

 「もっとも国交省が直接管理する公園は全国17カ所だけです。それ以外は都道府県や区市町村が管理しており、こちらでは実態はよく分かっていません」

 国交省が管理しているのは、東京西部に広がる昭和記念公園、平城京の跡地がある奈良県の飛鳥・平城宮跡歴史公園など、「国営公園」と呼ばれる公園のみ。それ以外の公園については、個別に地方公共団体を中心とした管理主体に確認する必要があるという。ううむ、これは結構大変そうだ。

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「「公園のボール遊び」は本当にダメなのか」の著者

林 英樹

林 英樹(はやし・えいき)

日経ビジネス記者

大阪生まれ。神戸大学法学部卒業後、全国紙の社会部記者として京都・大阪で事件を取材。2009年末に日本経済新聞社に入り、経済部で中央省庁担当、企業報道部でメディア・ネット、素材・化学業界などを担当。14年3月から日経BP社(日経ビジネス編集部)に出向し、製造業全般を取材している。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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