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コンセプトカーはハリボテか、コミットメントか

東京モーターショーで垣間見た自動車の未来

2017年11月7日(火)

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 「なんかガンダムみたいなクルマばっかだよなぁ」

 2年ぶりに開催された東京モーターショー(会期:10月27日~11月5日)。各社のブースを回っていた知己の国内自動車メーカー技術者に記者が声をかけたところ、溜息をつきながらこんな言葉を漏らした。

 ロボットアニメの金字塔に例えた感想には2つの皮肉が込められている。

 ゴツゴツとしたデザインが「空力を無視し、無理矢理未来感を出そうとしているように見える」ということ。そして「実際に市場に出そうもない」ということだ。ガンダムのような人型ロボットは、同じ造形のまま実寸大にすれば、歩くことすらままならないのはよく知られた話だ。

 モーターショーは将来の技術戦略を披露する場でもあり、展示されるコンセプトカーは必ずしも量産化を前提にしたものばかりではない。それも承知の上で、この技術者は「最近は『口先戦略』が目立ちすぎる」と苛立ちを感じているようだった。

「2040年の予想なんて、できっこない」

 コネクテッドカー、自動運転、シェアリング、電動化。「100年に1度」といわれる自動車業界の変革は、市場の先行きを不透明なものにしている。「2040年にどんなクルマが売れるのか、識者の予想を集めてシナリオを策定しようと試みたが、不確定の要素が多すぎることが分かっただけだった」(大手自動車部品メーカー幹部)。

 それでも世界の自動車メーカーが将来の電動化比率や自動運転の普及について予測を語り、その方針に沿ったコンセプトカーをつくるのは、消費者や各国政府を巻き込んで自社の技術的強みを生かせる市場を形成するためだろう。技術者の中には、こうした戦略は裏付けがない“喧伝”だと感じる人も少なくないのかもしれない。

 記者の視線で東京モーターショーを見ると、電動化や自動運転に寄ったコンセプトカーばかりが目立ち、具体的技術要件も定まってないので企業間の比較もしにくい。正直、面白みに欠ける内容ではあった。

 しかし、コンセプトカーが企業の将来へのコミットメント(誓約)だと考えれば、つまらないと切り捨てられるものばかりでもない。将来の各自動車メーカーのあり様に関して、むくむくと記者の妄想を膨らませてくれるクルマも確かにあった。

 1つはトヨタ自動車の「TOYOTA CONCEPT-愛i」。搭載された人工知能システム「Yui(ユイ)」は、ドライバーの嗜好や感情を分析し、ドライブコースの提案などをしてくれるという。

「TOYOTA CONCEPT-愛i」はドライバーの表情などから感情を捉える(写真:稲垣 純也)

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「コンセプトカーはハリボテか、コミットメントか」の著者

寺岡 篤志

寺岡 篤志(てらおか・あつし)

日経ビジネス記者

日本経済新聞で社会部、東日本大震災の専任担当などを経て2016年4月から日経ビジネス記者。自動車、化学などが担当分野。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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