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ワタミの宅食、「飽きの壁」を破れるか

成功体験を捨てねば改革速度は上がらない

2015年11月17日(火)

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ワタミの宅食事業、壁を破れるか

 先日、ワタミの2015年4~9月期決算の記事を書いた。そこでは詳しく触れなかったが、ワタミの宅食事業が抱える問題について、再考したい。

 ワタミの宅食事業の歴史は、2008年に食材宅食サービスの会社を買収したことから始まった。2012年にブランドを刷新して、高齢者を顧客ターゲットにしたサービス「ワタミの宅食」を展開し始めた。

まごころさんが支えるワタミの宅食

 サービスの肝は配達するスタッフで、通称「まごころさん」だ。まごころさんとは、顧客一人ずつに付く担当者で、定期的に顧客の自宅などに訪問して弁当を届ける。まごころさんは、オレンジのエプロンを着けていて、弁当を入れるオレンジの箱が付いた自転車などで移動しているので、結構目立つ。筆者も近所で何回もまごころさんと遭遇している。

 ワタミによれば、同じまごころさんが定期的に届けることで、顧客に安心感を与えたり、高齢者の見守りにもつながったりしているという。

顧客に弁当を届けるワタミの「まごころさん」は、オレンジのエプロンを着けて訪問している

 宅食の弁当は夕食用として2種類、惣菜のみが2種類あり、日替わりだ。弁当の価格は1食当たり税込み498円と580円で、5日分を注文する仕組みになっている。2015年9月末で、1日当たり26万1000食と、業界のトップクラスだ。ここまでワタミが食数を伸ばしたのは、食材や味といった品質に加えて、まごころさんによるサービスが寄与した。

 では業績はどうか。ワタミ全体の2014年度の連結売上高は1553億1000万円、営業損益は20億7200万円の赤字だった。そのうち、宅食事業の売上高は394億8000万円、営業利益は19億1100万円の黒字となっている。

 外食事業(売上高602億7200万円)に比べれば規模は小さいが、稼ぎ頭の一つ。ところが、ここ数年の推移を見ると、2008年度から5期連続で増収を達成したものの、2014年度には前年実績を下回った。今年度の上期(4~9月)も、その傾向は続いている。売上高188億9000万円、営業損益5億7000万円で、前年実績(売上高201億7000万円、営業利益10億1000万円)を下回る。

コメント6件コメント/レビュー

分別のある大人であれば、誰かの…特に目に見える人の犠牲の上に立って自分が幸せになろうと考える人は多くはないと思います。
「和民」グループ全体に言えることですが、従業員やパートナーを使い潰すビジネスモデルに多くの人がNOを突きつけた結果が現在の和民の苦戦の要因であるにもかかわらず、それを総括できない体制は本当に問題です。
「まごころさん」が死にそうな顔をして届けてくれる弁当を美味しく食べられる渡邊会長のような強靭な精神を持ち合わせた人間ばかりではないのです。
宅食ビジネスは他にも多くあるわけですし、「飽き」の問題よりも、地道ですがそのような点も含めて信頼を回復するほうが良いと思うのですが…
朝食や昼食への対応で、更にに従業員やパートナーに負担がかかると思うと居た堪れない気持ちになります。
社会的に意義のある仕事なはずなのでそれを支える人々が幸せになれない構図からの脱却を目指してほしいものです。(2015/11/17 11:36)

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「ワタミの宅食、「飽きの壁」を破れるか」の著者

河野 紀子

河野 紀子(こうの・のりこ)

日経ビジネス記者

日経メディカル、日経ドラッグインフォメーション編集を経て、2014年5月から日経ビジネス記者。流通業界(ドラッグストア、食品、外食など)を中心に取材を行う。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

分別のある大人であれば、誰かの…特に目に見える人の犠牲の上に立って自分が幸せになろうと考える人は多くはないと思います。
「和民」グループ全体に言えることですが、従業員やパートナーを使い潰すビジネスモデルに多くの人がNOを突きつけた結果が現在の和民の苦戦の要因であるにもかかわらず、それを総括できない体制は本当に問題です。
「まごころさん」が死にそうな顔をして届けてくれる弁当を美味しく食べられる渡邊会長のような強靭な精神を持ち合わせた人間ばかりではないのです。
宅食ビジネスは他にも多くあるわけですし、「飽き」の問題よりも、地道ですがそのような点も含めて信頼を回復するほうが良いと思うのですが…
朝食や昼食への対応で、更にに従業員やパートナーに負担がかかると思うと居た堪れない気持ちになります。
社会的に意義のある仕事なはずなのでそれを支える人々が幸せになれない構図からの脱却を目指してほしいものです。(2015/11/17 11:36)

父、長男、次男の3人家族で子供用に約1年利用しました。仕事で帰宅が遅くなるために夕食だけ利用、父親としては助かっていましたが、2つの理由からキャンセルしました。
1.飽きたと子供が食べなくなった。
2.栄養バランスは良くても量が少ない。
現状の宅食は高齢者向けなんですかね。育ち盛りの子供が満足することはできません。検討されている方の参考になれば幸いです。(2015/11/17 10:00)

入れ物を変える。メニューを作る人を複数に分けて別々に献立やレシピを作る。メニューを一部の決裁者で決めない。社内で、メニューコンテストを定期的継続的に行う。宅配の度に食べたい(また食べたい。と新しく食べたい。の両方の)メニューの希望を募る。レシピサイトのメニューをパクって毎月何点か強制的に新メニューを加える・・・どんどん新メニューを開拓し、社員評価者の一定割合の賛成で出せるようなスピーディーなシステムにでもしたらいい。飽きを防ぐだけなら、いくらでも手はありそうなものだ。きっと栄養士がこだわってメニューを作り、食材や調理法にうんちくをつぎ込んで年に何回かの御前試食会に献上し、ご幹部さまの承認がなければ新メニューが出せない。というような中央集権的で硬直した体制になっているのではないかと推測する。しかし何といっても、業績不振の根本は、ワタミと言う社名のイメージ悪化にある事が明らか。ブラックイメージを払しょくできなかったばかりか、定着してしまった。社名、ブランド名を変えるのが得策だろう。(2015/11/17 09:19)

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