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世界一のホテルと川崎「下町ロケット」の共通点

「善い会社」の定義は社員を大切にする会社

2015年11月24日(火)

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 年末が近づいてくると、なぜかこの1年を振り返りたくなる。2015年は筆者にとって、「善い会社とは何か」を改めて考える良い機会になった。

 きっかけは、2015年2月9日号の特集で「善い会社 2015年版 いま必要とされる100社ランキング」を担当したこと。その時は特集班で議論し、「『善い』会社とは、単に業績が『良い』だけでなく、社会に広く貢献する会社」と定義付けていた。その後、本特集とは全く関係のない取材をする時も、「この会社は善い会社か」を考え続けた。そして今は、当時とは少し違う「善い会社の定義」を持つようになった。

仲間のありがたさを感じられるポイント制度

 具体的な事例を見ていこう。11月19日(この原稿を書いている日の前日)に取材した会社、米マリオット・インターナショナルだ。オランダから来た改善コンサルタント軍団が、東京マリオットホテルの顧客満足度を上げる取り組みについて学ぶというので、同行取材させてもらった。取り組みの内容は改めて別の記事で紹介するが、その取材で興味深かったのが、プレゼンテーションを担当したホテル社員2人の生き生きとした表情だった。

左から、東京マリオットホテルでセールスエグゼクティブを務める山口英基氏、副総支配人の篠原純氏。プレゼンテーションの後、オランダのコンサルタントたちから感謝のプレゼントを受け取っていた

 プレゼンテーションでは、副総支配人の篠原純氏が取り組みの全体像を紹介。セールスエグゼクティブの山口英基氏が、自身の体験談などを交えて具体事例について話した。印象的だったのは、2人のプレゼンテーションから、ホテルや一緒に働く同僚への愛情がひしひしと伝わってきたことだった。

 「なぜそんなに自分の会社が好きなんだろう」。そんな疑問を漠然と抱えていると、山口氏はプレゼンテーションの中でこんなことを(英語で)話し始めた。

 「この会社では、たくさんの成長の機会が与えられます。例えば、私は先日、英語の勉強をがんばってテストで良い結果を出しました。すると、会社から5ポイントが付与されました。5ポイントは5000円の価値があって、当ホテルの中でなら自由に使えます」

 「ワオ、ナイス!」。オランダの人たちからそんな感想が漏れると、山口氏も篠原氏も誇らしげな表情を浮かべていた。

 この制度は一見すると、「よくある社員向けポイント制度」とも受け取れる。だが、そこには会社の深い意図があるように感じた。

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「世界一のホテルと川崎「下町ロケット」の共通点」の著者

池松 由香

池松 由香(いけまつ・ゆか)

日経ビジネス記者

北米毎日新聞社(米国サンフランシスコ)で5年間、記者を務めた後、帰国。日経E-BIZ、日経ベンチャー(現・日経トップリーダー)、日経ものづくりの記者を経て、2014年10月から日経ビジネス記者。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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