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キヤノンが上海に作った「売れるカメラ店」

中国人が思わず足を止める、ガラスの向こう側

2015年12月22日(火)

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 高級デパートやおしゃれなカフェが並ぶ、中国・上海の淮海中路。上海出張の「お目当て」の店舗は、そんな通りの一等地とも言える場所にあった。

 「佳能」と書かれた横に、日本でもおなじみの赤い「Canon」の文字。ここは、キヤノンの上海ショールームだ。今年3月にオープンしたこのショールームが、従来の中国にはない珍しい店舗として話題を集めている。

新天地にも近く、立地抜群のキヤノン中国の上海ショールーム。向かいには家電量販店がある

 ショールームの説明の前に、中国のカメラ市場について触れておきたい。中国のデジタルカメラ販売台数の詳細な統計データはないが、現地ではキヤノンやニコン、ソニーなどの日本メーカーが圧倒的なシェアを占めている。中国人観光客がキヤノンのカメラをぶら下げ、あちこちを撮影している光景は日本でもよく目にする。

 スマートフォン(スマホ)に浸食されている日本のカメラ市場と同じく、中国もかつてに比べ販売台数の伸びは鈍化している。それだけではなく、一説には、ぜいたく品の贈呈に対する中国政府の取り締まりが強化されたことで、これまで贈呈品として重宝されていた一眼レフカメラの販売台数減少につながったとも言われている。

 とはいえ、市場自体は大きくデジカメを持っていない潜在顧客も多い。カメラメーカーにとっては中国はいまだ重要な市場だ。変化しているのは、消費者側の買い方。以前は路面店や家電量販店、メーカー正規の販売代理店などで購入する客がほとんどだったが、EC(電子商取引サイト)市場が猛烈な勢いで拡大している中国では、若者を中心に実店舗ではなくECでカメラを購入する層が増えている。

日本以上に進む「ショールーミング化」

 3年ほど前から日本でも、実店舗で商品を見てから、安価なECサイトで購入する「ショールーミング」が話題になってきた。日本以上にECでの買い物が主流になっている中国では、今後ショールーミング化の傾向がより顕著になると見られている。

 「メーカーにとってはカメラが売れれば別にいいじゃないか」と思うかもしれないが、正規販売代理店を多数抱えるメーカーにとっては、実店舗における売り上げ減少の影響は大きい。代理店の閉店などが加速すれば、今後中国のカメラ市場が縮小した際に、メーカーとして顧客にカメラの良さを伝える場もなくなってしまう。

 キヤノンの上海ショールームは、そんな現状や今後の市場動向などを危惧した現地担当者らが中心となって企画、設計が進められ、今年3月にオープンした。

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「キヤノンが上海に作った「売れるカメラ店」」の著者

齊藤 美保

齊藤 美保(さいとう・みほ)

日経ビジネス記者

2011年中央大学法学部卒業。同年、日本経済新聞社に入社。産業部にて電機、IT、自動車業界を担当した後に、2014年3月から日経ビジネス編集部に出向。精密業界を中心に製造業全般を担当する。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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