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「八日目の蝉」の島が詐欺師に狙われるワケ

“近未来の日本”での被害事例から学ぶべきこと

2015年12月28日(月)

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バークレー・トレードを名乗る、架空の投資会社のパンフレット

 不倫相手の娘を誘拐した野々宮希和子は、その子を薫と名付け逃亡。岡山からフェリーに乗り、小豆島へとたどり着く――。

 映画「二十四の瞳」の舞台として有名な香川県の小豆島。だが近年は、テレビドラマや映画にもなったベストセラー小説「八日目の蝉」の舞台として、「希和子と薫が逃げて来た島」という印象の方が強い読者も多いと思う。

 同小説の中で小豆島は、希和子と薫が実の親子のように過ごし、二人のかけがえのない幸せな思い出が残る“救いの島”として描かれている。だが現実のこの島は今、極めて巧妙な手口の金融詐欺が横行する舞台となっているのをご存じだろうか。

架空の株投資で1400万円が消える

 「架空の株取引だったのに、いつもお世話になっているからと、詐欺師に小豆島で採れた野菜を宅配便で送ったりしていた。すっかり騙され、本当に悔しい」。小豆島在住のYさん(70代)は、沈痛な面持ちで、被害の全容を打ち明け始めた。Yさんは架空の株取引の詐欺に引っかかり、総額1400万円を失ってしまったのだ。

 始まりは、Yさんにかかってきた一本の電話だ。

 「今のファンダメンタルズを考えれば、A社の株はほぼ確実に上がりますよ。うちの会社を通せば特別に、新聞などに出ているレートよりも安く買えます」。バークレー・トレードという投資会社を名乗る中年男性からだった。最初は断っていたが、何度も熱心に電話がかかってくるため、「一度だけ買ってみよう」と心が動いたという。

 言われた通りに、株を売買するための現金を、バークレー・トレードの口座に振り込んだ。すると、たまたまだが、買いを入れた企業の株が上がった。取引明細書とともに送られてくるパンフレットには担当者の名刺が付けられ、パンフレットの中身ももっともらしい説明が並んでいた。そうなると信用度が上がり、次々と銘柄を進められ買い付けを頼み、現金を振り込む日々が続いた。

バークレー・トレードのパンフの中身

 Yさんが同社を通じて投資を続けている間、バークレー・トレードという社名は「ライズキャピタル」、「旭ホールディングスマネージメント」と次々と変わっていった。担当と称する、電話の男の声も時々で変わり、なんとなくおかしいと感じる点は多々あった、とYさんは振り返る。

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「「八日目の蝉」の島が詐欺師に狙われるワケ」の著者

宗像 誠之

宗像 誠之(むなかた・せいじ)

日経ビジネス記者

日経コミュニケーション、日本経済新聞社産業部、日経コンピュータを経て、2013年1月から日経ビジネス記者。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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