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20億の予算で配った『東京防災』、その効果は?

大人気の防災ブック『東京防災』を分析(2)

2016年2月2日(火)

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東京都民に配られた大人気の防災ブック『東京防災』

 東京都内の全戸にポスティングという形で配布された防災ブック『東京防災』。企画立案・制作から配布までに20億円の予算がかけられた。“防災の鬼”渡辺実氏は「そもそも防災意識を高めるために作られた冊子である。配っただけで終わっては意味がない」と言う。都民が生活の中で役立ててこそ、危機管理の血となり肉となるわけだ。後半では「『東京防災』を配布したその後」と「意外と知られていない『東京防災』豆知識」に“防災の鬼”が切り込む。

 大人気である防災ブック『東京防災』を企画した東京都総合局総合防災部を訊ねた“チームぶら防”。前回は、実際に記載した通りに防災グッズが作れるかを検証すると共に、『東京防災』がどのような目的で作られたかなどについて尋ねた。対応してくれたのは、東京都総合局総合防災部防災管理課長の船川勝義さんだ。

 2016年に入った時点で、おおむね配布が終わったという『東京防災』。しかしそこからさらにオファーがあって、現在は140円で販売もしている状況。しかも増刷が追いついていない。その状況を鑑みたうえで、「大反響といっていいと思うのですが、こうしたものは配布しただけで終わっては意味がありません。その後の展開として、また20億円の予算をかけた事業として、その費用対効果をお伺いしたい」と渡辺氏は投げかける。

「確かに20億円という金額だけを見てみると、それが高いのか安いのかは議論のしどころだと思っています。『東京防災』ですが、実際には750万部を印刷して、各ご家庭にポスティングという形でお配りしました。現状で1家に1冊はあるだろうという状況になっているはずです。

 当初からもし販売した場合、コーヒー1杯ほどの値段であれば手にとってもらいやすいだろう、という思いがありました。つまり百数十円の感覚ですね。実際、『東京防災』の制作費を1冊単位に換算するとそのくらいの値段になります。現在は1冊140円で販売しているのですが、1冊単位の制作費もちょうどそのくらいなんです」(船川氏)

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「20億の予算で配った『東京防災』、その効果は?」の著者

渡辺 実

渡辺 実(わたなべ・みのる)

防災・危機管理ジャーナリスト

株式会社まちづくり計画研究所代表取締役所長、日本災害情報学会理事、NPO法人日本災害情報サポートネットワーク理事長。国内外の災害現場からジャーナリスティックな提言を行う。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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