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56万人の安全を守れ!池袋の防災訓練に完全密着

「駅」以上の存在、巨大ターミナルの防災対策とは

2017年9月14日(木)

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外国人への対応にも配慮

けが人を運ぶ訓練の様子

 午前10時。『マグニチュード7.3の巨大地震の影響で地下の蕎麦屋で火災が発生』の想定で、まずは消火訓練が始まった。

 当日はJR東日本東京支社の職員はもとより、西武鉄道、東武鉄道、東京地下鉄、各商店会の皆さんなど企業数は二十数社、加えて地元の消防や警察が参加している。火元の店舗に向かって消火器や消防ホースで消火活動のシミュレーションを行う。もちろん通常営業が行われているので実際に消火剤を放出するわけではないが、参加者はみな真剣だ。

消火器を使う参加者の皆さん
消防ホースを構えるJR東日本東京支社の女性消防団員

 訓練を見つめる“防災の鬼”渡辺氏が次のように指摘。

 「池袋駅などは特に外国人のご利用者も多い。そうした方々への備えはどのようなものがあるのですか」(渡辺氏)

 「まずは日頃の備えとして、JR東日本東京支社の駅で働く社員は『指さし会話帳』という冊子を携帯しています。表紙に中国語、韓国語、英語で目次が書いてあり、必要な箇所を指差してもらい、そのページを開いて説明する、というツールです。例えば『乗り換え』であればまずは6ページを開きます。そこには主だった観光施設などが表示されていて、またそれを指差してもらい、具体的な乗り換え方法が書かれているページを開くという方法です。イラスト付きで分かりやすく作っています」(上野氏)

指さし会話帳

 「さらに、『多言語で放送を行うアプリ』も全駅・全乗務員区所に配備されているタブレット端末に導入されています。このアプリは日本語、英語、韓国語、中国語に対応した発声ツールです」(上野氏)

 「地震のため列車の運転を見合わせております」の日本語が書かれたページの英語の部分をタッチすると、「Train operation has stopped due to an earthquake」ときれいな発音でタブレットがしゃべる。渡辺氏も満足げだ。

 「これを構内放送のマイクに近づければ、その時々の状況に応じて英語、韓国語、中国語で同じ内容の放送を迅速に行うことができるのです」(上野氏)

タブレットにタッチする“防災の鬼”渡辺氏

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「渡辺実のぶらり防災・危機管理」のバックナンバー

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「56万人の安全を守れ!池袋の防災訓練に完全密着」の著者

渡辺 実

渡辺 実(わたなべ・みのる)

防災・危機管理ジャーナリスト

株式会社まちづくり計画研究所代表取締役所長、日本災害情報学会理事、NPO法人日本災害情報サポートネットワーク理事長。国内外の災害現場からジャーナリスティックな提言を行う。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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