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鬼怒川決壊の傷跡、2カ月たってもまだ癒えず

大規模水害に見舞われた常総市を歩く(1)

2015年11月16日(月)

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決壊した鬼怒川堤防仮復旧工事が完了(茨城県常総市三坂町)

 9月10日、鬼怒川の決壊で大規模水害に見舞われた常総市。“防災の鬼”渡辺実氏は、被災後何度も彼の地を訪れている。渡辺氏はここを、「今の日本の災害を取り巻く問題が凝縮した場所」だと言う。防災の鬼をして何がそう言わしめるのか。被災した町を歩きながら、深層を探った。

 濁流に襲われ、今は営業を停止しているファミリーレストランの駐車場に車を止め、渡辺氏は感慨深げに町を見渡した。

「この常総市、土着の地域産業は農業なんだよね。鬼怒川が決壊して水没したあたりは今でも田畑が広がっている。また首都圏からも近いということで、近年食品加工などの工場が誘致されるようになったんだね。そして北関東でよくあることだけど、労働者として南米などの外国から多くの人たちが移り住むようになった。現在は人口の6~7%がブラジルなど南米の人たちなんですよ」

ポルトガル語があふれる関東鉄道常総線 水海道駅前のショップ

 市の中心部である水海道駅の回りにはポルトガル語の看板を上げた店が目立ち、カタコトの日本語で注文を取り交わす様子がそこかしこで見られる。災害はこれらの人々の生活をも奪った。

「決壊から2カ月、町はどんなふうに変化しているのか。復興はどの程度進んでいるのか。一般のマスコミは既に報じなくなっているからね。国民のほとんどは常総市の現状を分かっていません」(渡辺氏)

 だからこそ“防災の鬼”はこの町にこだわるのだという。報じられないことが、町の復興を遅らせる一因となっているからだ。

「義援金という言葉があるでしょ。ただ待っているだけでは義援金は集まらないよ。だって強制的に徴収するお金ではないからね。多くの人が“被災地のために何かしたい”と思っているんだけど、被災地の状況が分からないとどうしようもない。マスコミが報じなくなれば当事者以外の意識から被災地は消えてなくなるんですよ。当然義援金も集まらない」(渡辺氏)

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「鬼怒川決壊の傷跡、2カ月たってもまだ癒えず」の著者

渡辺 実

渡辺 実(わたなべ・みのる)

防災・危機管理ジャーナリスト

株式会社まちづくり計画研究所代表取締役所長、日本災害情報学会理事、NPO法人日本災害情報サポートネットワーク理事長。国内外の災害現場からジャーナリスティックな提言を行う。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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