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心も豊かになる中国人、金の亡者でいて欲しい日本人

低成長時代を迎えた中国に見た萌芽

2015年10月2日(金)

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 中国経済が深刻な局面に立たされている。世界的株安に結びつくなど中国が及ぼす影響は甚大なだけに、日本にとっても重大な問題だ。だが、そうした国際情勢とは別に、私はこれまで一貫して中国で暮らす人々に的を絞って取材を行ってきた。個人の生き方、生活環境などを見て歩くことで、大きなニュース報道だけではわからない、微妙に変化する中国社会の一端を日本に紹介したいと思ってきたからだ。そうすることで、等身大の中国(人)を身近に感じられ、中国という国をもっと具体的に理解しやすくなると思ってきた。

 今回、久しぶりに北京や上海などを訪問したので、その実感を報告したい。

 これまで一般的に中国は経済成長し、衣食足りて、人々の生活はよくなったといわれてきた。だが、私は成長が鈍化した今のほうが、「中国はもっとよくなっている」と感じる。これほどまでに深刻な経済悪化が叫ばれているというのに、この筆者は一体何を寝ぼけたことをいっているのか? と読者は思われるかもしれない。だが、これは最近現地を歩いてみた私の正直な感想だ。

 というのは、豊かになって余裕ができたから礼節を知ったというのであれば、経済成長が鈍化したとたん、市民生活は荒廃するはずだ。だが、私には、今の中国はそうなってはいないように感じる。人々のマナーは1年前よりも格段によくなり、他人に対してもどんどん優しい社会になっている。確かに経済は悪い。だが、成熟に向かう過程の踊り場にいる今、人々の生活は我々日本人のそれに徐々に近づいてきている。深淵では「中国の日本化」がどんどん進んでいると感じるのだ。

 なぜなら、目が回るような急成長時代、全員成長の時代は終わりを迎えて、優れたサービスやモノを提供できる者だけが生き残れる、真の競争社会へと中国が突入したのではないか、と感じる場面にいくつも出くわしているからだ。

上海のホテルで“すばらしいサービス”

 最も強く感じるのは街のレストランだ。数年前ならば、レストランは高級であればあるほど混雑し、会員制クラブなどにも人が殺到し、高額な料金を支払える人の予約で満席だった。たとえサービスや料理の質がよくなくても、豪華な内装や、もの珍しく派手な料理を食べることができるということに満足し、そんな自分たちに歓喜するほど浮ついていた。

 だが、今では内容と価格が見合わない高級料理店に足を運ぶ人は激減した。消費者の目が厳しくなり、善し悪しの価値判断ができるようになった(昔は有と無しかなかった)。特徴があっておいしい料理を提供する店や、サービスが行き届いた店にはクチコミで客が殺到し、自然と差別化が図られ、サービスや味が悪い店は淘汰されていくという構造が出来上がってきた。「そうなっていくのは当然の成り行きだろう?」と日本の読者は思われるかもしれないが、私はそれを数カ月単位で訪れる中国で、毎回ひしひしと肌で感じている。

コメント13件コメント/レビュー

最近、日本人の民意が高いと中国人から賞賛されているとのサイト ニュースがよく目につく。でも私個人はそんな日本人はどこに?と思わざる得ない。毎日、健康のため歩いて自宅に帰宅するのだが、信号無視、ライトもつけずに猛スピードで数センチよこすり抜ける自転車、取り締まらない警察。なんども恐ろしいと感じた。大阪なのが悪いのか?他府県や東京は違うのか?は解りませんが、日本人は民意が高く賞賛されているニュースで変な満足感を得てる日本人が多いのであれば、本当に劣化し滅びの道にいる。そろそろ日本人は現実をみて、襟を正していかないと本当に小日本人になってしまう。人の振りみて我が振り直せだ。(2015/10/03 09:16)

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「心も豊かになる中国人、金の亡者でいて欲しい日本人」の著者

中島 恵

中島 恵(なかじま・けい)

ジャーナリスト

1967年、山梨県生まれ。1990年、日刊工業新聞社に入社。退職後、香港中文大学に留学。1996年より、中国、台湾、香港、東南アジアのビジネス事情、社会事情などを執筆している。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

最近、日本人の民意が高いと中国人から賞賛されているとのサイト ニュースがよく目につく。でも私個人はそんな日本人はどこに?と思わざる得ない。毎日、健康のため歩いて自宅に帰宅するのだが、信号無視、ライトもつけずに猛スピードで数センチよこすり抜ける自転車、取り締まらない警察。なんども恐ろしいと感じた。大阪なのが悪いのか?他府県や東京は違うのか?は解りませんが、日本人は民意が高く賞賛されているニュースで変な満足感を得てる日本人が多いのであれば、本当に劣化し滅びの道にいる。そろそろ日本人は現実をみて、襟を正していかないと本当に小日本人になってしまう。人の振りみて我が振り直せだ。(2015/10/03 09:16)

中島氏のこのコラムはとても楽しみにしていたので、約半年ぶりの再開がとても嬉しいです。このコラムを読むたびに、日本と比べ中国の人は、確かに今は未だ「民度」は乏しい面もあるでしょうが、少なくとも「日本の物でも良いものは良い」「自分たちもそう有りたい」と少なからぬ人々が思っている姿を見せてくれて、とても暖かい気持ちになれます。日中関係が厳しいのは事実ですし、その面の分析では日経BPOでは福島香織氏のコラムが光りますが、中国の人々の一人一人の思いを説いてくれる中島氏のこういう目線も、とても大事だと強く感じます。賛否両論あるでしょうし、私自身もいわゆるネット右翼系の立場を自負しますが、それでも私は中島氏のこのコラムを心から応援しています。(2015/10/02 18:06)

恐るべし中国。やっぱ、4000年の歴史は侮れませんね。日本は、再び、辺境の野蛮な国とみなされる日がくるかもなぁ。(2015/10/02 14:09)

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