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腰の引けた五輪エンブレム会見

2015年8月7日(金)

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 盗作疑惑に対してデザイナー本人が出てきて説明した五輪エンブレムに関する記者会見は、全体として腰の引けた印象でした。記者の質問への答えは空回り。自分たちの役割が見えていないような組織委員会の立ち位置。おそらくこれは記者会見の目的が関係者間できちんと確認されず、準備が不十分だったからだろうと考えられます。

 今回は会見を振り返りながら、疑いを晴らすための伝え方について、いつものように動画とともに考えていきたいと思います。

 ネット動画はアイデアの宝庫、それでは今週もいってみましょう。

事実無根とはっきり答えたが

 8月5日、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会(以下組織委員会)と、デザイナーの佐野研二郎氏が、7月24日に発表された東京オリンピックのエンブレムに関して記者会見を行ないました。

 エンブレムがベルギーのリエージュ・シアターのロゴマークに似ており、「模倣ではないか」と多くのメディアが取り上げて注目されたこと、そしてリエージュ・シアターのデザイナーがオリンピックエンブレムの使用停止を求めてIOCとJOCに書簡を送付していることなどを受けたものでした。

 会見で、佐野氏は盗用ではないかと指摘を受けたことについて「全くの事実無根だ」と述べ、エンブレムがデザイン的にどのように構成されているかを説明、「似ているという声が挙がっているがどう思うか」との質問に「全く似ていない」と答えました。

 組織委員会は商標としての問題はクリアされており、後はオリジナリティを説明していくことになるという見解を示しました。デザインと法的な正当性の主張などの内容については日経ビジネスオンラインに掲載されたこちらに詳しくまとめられています。

 注目したいのはその反応です。

 デザイン関係に馴染みのある人たちの間では、「しっかり説明してもらえて良かった」といったポジティブな見方があるようですが、全体的には、スッキリ解決しなかったという意識の方が強いようです。

 いや、おそらく会見を見ていた人の多くは、デザインの好みの違いはあるとしても、デザイナーの佐野氏によるデザインの考え方自体の説明については強い違和感は持たなかったはずです。

 記者会見などの場での効果的な伝え方をアドバイスしてきた者の目から見ても、厳しいコンペを勝ち抜いてきた実績のあるデザイナーのプレゼン力が垣間見られるような、明快な解説だったと感じます。

 問題は、多くの人が漠然と感じる「なんとなくの印象」を一切認めなかったところです。

 「似ているから問題になっているのに、似ていないという答えだけではおかしい」という点です。

 会見の質疑では「似ているという声がある」のに対して「似ているとは思わない」「これで似ていると言われると、全てが似ているという話になる」などという、かみ合わないやりとりが目立ちました。

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「腰の引けた五輪エンブレム会見」の著者

鶴野 充茂

鶴野 充茂(つるの・みつしげ)

ビーンスター株式会社 代表取締役

コミュニケーションの専門家として幅広く活躍。リーダーに効果的な伝え方をアドバイスするほか、全国規模のPRプロジェクトに携わる。著書は30万部超のベストセラー「頭のいい説明すぐできるコツ」など二十数冊。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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檜山 敦 東京大学先端科学技術研究センター 講師