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早大は結局「小保方問題」を片づけなかった

2015年11月13日(金)

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 早稲田大学が11月2日、小保方晴子氏の博士取り消しを確定したと発表しました。1年間の論文再提出猶予など大学側も異例の配慮をしたにも関わらず、審査の基準に達するものが提出されなかったことを理由に挙げました。

 大学側の説明は考え方も手続きも明快なのですが、結果的に、早大はむしろ教育機関としての信頼を回復するチャンスを遠ざけた気がしてなりません。

 それは一体どういうことか。今回は小保方問題に関する早大の一連の対応について考えてみたいと思います。

 ネット動画はアイデアの宝庫、それでは今週もいってみましょう。

博士取り消し確定

 小保方氏が早稲田大学に提出していた博士論文には、文章や画像に盗用の疑いがあり、調査の結果、複数の不正が認められました。しかし2014年7月の調査委員会の報告では、学位取り消しの規定には当てはまらないとし(こちら)、大学側もこれを受け止める発表をしました。

 これに対して、早大は「信頼の失墜」などと大きな批判を浴びました(こちら)。「博士ってコピペで取れるのね」「ワセダはそれを放置するのね」という驚きと怒りと失望が溢れました。

 同年10月、大学は判断を一転、小保方氏の博士号を取り消すと発表します。

 ただ同時に、大学は指導や審査にも問題があったとして、1年の猶予期間を設けました。その間に、論文を訂正の上、再提出をし、改めて審査した上で博士にふさわしいものと判断された場合には、博士号を取り消さずに維持するとしていました。

 そして大学側は、新たに小保方氏の指導教官を選び、必要な修正などを伝えていたものの、本人の体調上の理由もあり、最終的に期限になっても十分な修正がなされた論文の提出がなく、審査ができるレベルに達していないことから、10月末時点で学位の取り消しが確定したとして、11月2日、記者会見を開いて発表しました。

 会見の様子をまとめた動画がこちらです。

【STAP細胞】22小保方氏の博士論文について早稲田大学記者会見【2015/11/3】

 3時間にも及んだこの会見で、鎌田総長が最も重視した考え方として挙げたのは、「学問の府として不適切な内容を含む学位論文を放置しない」ことと、「教育の場として学生の指導と責任を放棄しない」ことという2点でした。

 その説明は、考え方の上でも手続きとしてもクリアでした。1年半以上かけてこの問題と向き合い、調査委員会による調査結果の発表の際にも、そして博士号取り消しと猶予期間を決めた際にも記者会見を開いて説明の場を持ったことを考えても、その対応が不誠実とも言えません。

 いやむしろ周到すぎる印象さえあります。

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「早大は結局「小保方問題」を片づけなかった」の著者

鶴野 充茂

鶴野 充茂(つるの・みつしげ)

ビーンスター株式会社 代表取締役

コミュニケーションの専門家として幅広く活躍。リーダーに効果的な伝え方をアドバイスするほか、全国規模のPRプロジェクトに携わる。著書は30万部超のベストセラー「頭のいい説明すぐできるコツ」など二十数冊。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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