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動き出した中国での自動車、電池各社の投資攻防

日韓真正面からの激突とその行方

2016年1月7日(木)

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 新年おめでとうございます。本年4月を迎えると4年目に突入する本コラムに対して、今後も読者の皆様方の忌憚のないご意見をいただければ幸いです。

 さて、昨年12月24日に「2016年、自動車の産業競争力を展望する」というタイトルの記事を公開した。その中で、「電動化戦略と、そこからアウトプットされる商品力が、今後の自動車業界の勢力図を大きく変えていく要素となる」と述べた。その後、早くもいろいろな動きが出てきたので、紹介したい。

中国市場開拓への投資

 この記事を公開した直後に、パナソニックが500億円規模の投資をして、車載用電池の生産工場を中国に建設することを発表した。

 奇しくも、昨年12月10日の本コラム「2強の韓国電機業界に対抗できるか日本勢」で、中国市場で車載用リチウムイオン電池を生産できる日系企業が姿を現していないことへの警鐘を鳴らしていた。それだけに、今回のパナソニックの決断は日本勢にとっては大きな意味をもたらすことになる。

 パナソニックは、中国東北部の大連に、電気自動車(EV)用換算で年間生産能力20万台規模の工場を計画しており、年間1000億円規模の売り上げを目指すと言う。その背景には、日系自動車各社の商品戦略が大きく影響している。トヨタ自動車は既に、2050年までにエンジンだけで走る車をゼロにして、何らかの電動化システムを装備した車に100%シフトすることを発表している。

 そしてホンダは2020年に、プラグインハイブリッド(PHV)、EVと燃料電池車(FCV)を年間3万5千台以上、国内で生産する計画と言う。これは、2025年に米国ZEV(ゼロエミッション自動車)法規の22%の電動化規制があることに適合させる布石となる。

 しかし、ホンダの懸念は1つあった。それは車載用リチウムイオン電池(LIB)のサプライチェーンである。ジーエス・ユアサコーポレーション(GSY)との合弁会社ブルーエナジー(BEC)1社からのLIB調達に留まっていたことにある。

 そして、中国にLIBの生産工場を展開できる電池メーカーがないことに、ホンダは不満を抱えていた。BECの親会社のGSYは中国まで投資を拡大できる状況になかったために、昨年、ホンダは第2ベンダーとしてパナソニックを選んだ。そして中国投資を促したと考えられる。あるいは、中国投資を前提に第2ベンダーとしてパナソニックを選択したともとれる。

コメント2件コメント/レビュー

電池開発の第一人者を任ずる筆者が、何故、FCVについて冷静に評価した記事を書かないのか? 誠に、不思議に思われます。
「究極のエコカー」などと、ジャーナリズムが囃し立てているFCVですが ・・・ EVとのエコ程度の比較で、何が“究極”なのでしょうか? 両者の発電コストと、燃料供給/電力供給コストは、(イニシアルコストとランニングコストのトータルで)総合的にどのように評価されているのでしょうか?
「走行距離」に対する要求度分布の調査結果や、「水素ステイション」と、「充電ステイション」或いは「家庭用充電器}との経済性比較、日本の自動車産業への貢献(の国民への貢献)、等なども合わせ、総合的に評価して、FCVとEVの優劣を比較した記事を期待するものであります。
蛇足ながら、FCVは、トヨタのカーメーカーとしての生き残りを賭けた「悪あがき」としか思われないのですが ・・・(2016/01/07 18:27)

「技術経営――日本の強み・韓国の強み」のバックナンバー

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「動き出した中国での自動車、電池各社の投資攻防」の著者

佐藤 登

佐藤 登(さとう・のぼる)

名古屋大学客員教授

1978年、本田技研工業に入社、車体の腐食防食技術の開発に従事。90年に本田技術研究所の基礎研究部門へ異動、電気自動車用の電池開発部門を築く。2004年、サムスンSDI常務に就任。2013年から現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

電池開発の第一人者を任ずる筆者が、何故、FCVについて冷静に評価した記事を書かないのか? 誠に、不思議に思われます。
「究極のエコカー」などと、ジャーナリズムが囃し立てているFCVですが ・・・ EVとのエコ程度の比較で、何が“究極”なのでしょうか? 両者の発電コストと、燃料供給/電力供給コストは、(イニシアルコストとランニングコストのトータルで)総合的にどのように評価されているのでしょうか?
「走行距離」に対する要求度分布の調査結果や、「水素ステイション」と、「充電ステイション」或いは「家庭用充電器}との経済性比較、日本の自動車産業への貢献(の国民への貢献)、等なども合わせ、総合的に評価して、FCVとEVの優劣を比較した記事を期待するものであります。
蛇足ながら、FCVは、トヨタのカーメーカーとしての生き残りを賭けた「悪あがき」としか思われないのですが ・・・(2016/01/07 18:27)

現時点で容量の大きなリチウムイオン電池の生産規模拡大での市場獲得競争だけが騒がれているが、この電池を開発、実用化したソニーがリチウムイオン電池の生産から撤退するというニュースは他のニュースの陰に隠れて話題にもならなかった。この事は「技術では勝っても営業で負けた」嘗てのソニーのベーターマックス方式と日本ビクターのVHS方式とが標準規格をめぐって熾烈な争いの結果、現在のパナソニックが自社方式を捨てて参加したVHS方式が商売的には成功させた。ソニーは「技術的には勝っているが」負けてしまった。リチウムイオン電池は日本から技術者を高給で雇い入れた中韓の電池会社があっという間に日本と同等の技術レベルを手に入れてしまったという苦い経験がある。材料技術においては未だに日本の技術が半歩先を行っていると思われるが、生産技術においては全くの対等な関係であり原材料や工賃の安さで今後中国などでの生産にシフトせざるを得ない面もあると思うが、今後開発される新材料などのノウハウは絶対に漏らさない体制と仕組みを構築し、中韓のコンペに技術的に上回る製品を作り続けられる体制を維持してもらいたい。(2016/01/07 10:28)

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三品 和広 神戸大学教授