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電動化で先導してきた日本が自動運転で遅れ?

ドイツ勢の威信をかけた闘いの背景にあるものは?

2017年7月27日(木)

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自動車のパラダイムシフト

 自動車と交通文化のパラダイムシフトが急速に進んでいる。図に示すように、その両輪は電動化と自動運転にある。電動化に関しての発端は、1990年9月に米国カリフォルニア(CA)州にて発効したゼロエミッション自動車(ZEV)法規にまで遡るが、その当時から関わった筆者にしてみると、この27年間の歴史には、いろいろなことを考えさせられた。

自動車の電動化に関する政策と開発動向

 電動化に関する内容についてはこれまでの本コラムで幾度となく執筆してきたので、最近のトピックに関して紹介したい。本年6月下旬にサンフランシスコで開催された電動車用先進電池に関する国際会議「AABC(Advanced Automotive Battery Conference)2017」では、注目すべき点がいくつかあった。

 まずトランプ政権の意向で、米国エネルギー省(DOE)の2017年度の車載用電池研究に対する予算は75%減になると発表されたが、どこまで具体化されるかは今後の注目すべきところである。

 一方、地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」からの米国の離脱宣言もある中、ZEV法規を提言したCA州大気資源局(CARB)の幹部が講演した。CA州としては現在の大気環境改善と二酸化炭素削減につながるZEV規制の緩和修正については全く考えていないとのメッセージで、今後も計画的に継続していくことを力強く発したことが印象的であった。米国における州法の強さが伝わる意見であった。

 更に、CARBとしては2025年に電気自動車(EV)、プラグインハイブリッド車(PHV)、および燃料電池車(FCV)の普及台数を400~450万台と展望していると言う。それ以降のCARBの政策は、50年方針として、EV、PHV、FCVの割合を100%にする予定とのこと。26年以降のCARBの政策方針は現在検討を開始し、ボードメンバーは今後3~4年以内に提言すると発した。

中国市場における動き

 台湾の研究機関によれば、2016年の全世界におけるエコカー(PHV、EV、FCV)販売は50万7299台で、前年比で53.2%増となったと言う。とりわけ、中国市場がけん引したとのこと。17年には更に約20%増の61万600台と展望。他方、「中国の政策方針は毎月変わるので、鵜呑みにしてはいけない。常に動向を把握しておく必要有り」と明言した。なるほどという感が漂った。

 そんな中で、中国のエコカーライセンスに異変が生じている。現在、中国政府の国家発展改革委員会は暫定的に認めた新規参入企業15社にエコカー生産ライセンスを与えているが(計画では20社まで)、資格を取り消される企業が出る可能性が有るとのことなのだ。

 正式なエコカー生産ライセンスを得るには、中国政府の工業情報化部による「乗用車生産企業および製品参入管理規則」の審査通過を経て、最終的には「道路机道車両生産企業・産品公告」で公示されなくてはならず、ここで初めてエコカーの販売ができるようになる。ただし、この必要な審査をすべて通過したのは現在15社中、北京汽車グループの北汽新能源汽車(BAIC BJEV)1社とのこと。このような状況を勘案して、中国政府の工業情報化部は、新規参入企業を多くても10社程度に削減する可能性があるという。

コメント5件コメント/レビュー

ドイツの車メーカが突然電気自動車に力を入れ始めたのは、ちょっと違和感があります。やっぱりディーゼルの排ガス不正問題が原因でしょうかね。実は、ディーゼルでの燃費改善(CO2の排出削減)はすでに限界に来ていて、ひそかに電気自動車の研究していたのではないかと勘ぐってしまいます。ハイブリッド車ではちょっと日本勢に追いつくのは難しいので、電気自動車でと考えたのだろうと推測します。中国が高性能なエンジンを開発できないので、電気自動車に舵を切ったのに似ているような気がします。フランスがガソリンエンジンを禁止すると言い出したのも、日本勢たたきなんでしょうね。ヨーロッパって、そいうところありますよね。真っ向勝負で勝てないとなると、ルールを変えてくる。なんせ国の数が多いので多数決では有利ですからね。
△自動運転については、ドイツのメーカはえらく強気ですが、どこまで本気なのか。こちらも自動運転の定義をヨーロッパ流に変えることで対応する気かもしれません。日本メーカの行き方が無難な気がします。完全な自動運転(運転者なし)をめざすより、事故を減らすための補助システムに徹する方が確実な気がします。
△日本は自然が厳しいですからね、台風や大雪で動かなくなる車というだけで売れない気がします。ヨーロッパの自動運転は3次元地図だよりという話も聞きましたが、四季がある日本では、冬と夏では、木の葉など景色も変わります。果たして、自分で判断しない地図だよりで大丈夫でしょうか。そもそも、運転者なしで事故が起こったときにメーカとして責任をとれるとは思えないのですけどね。うまくルールを作って回避が難しい事故は持ち主の責任にされそうな気がします。(2017/07/31 21:46)

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「電動化で先導してきた日本が自動運転で遅れ?」の著者

佐藤 登

佐藤 登(さとう・のぼる)

名古屋大学客員教授

1978年、本田技研工業に入社、車体の腐食防食技術の開発に従事。90年に本田技術研究所の基礎研究部門へ異動、電気自動車用の電池開発部門を築く。2004年、サムスンSDI常務に就任。2013年から現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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いただいたコメント

ドイツの車メーカが突然電気自動車に力を入れ始めたのは、ちょっと違和感があります。やっぱりディーゼルの排ガス不正問題が原因でしょうかね。実は、ディーゼルでの燃費改善(CO2の排出削減)はすでに限界に来ていて、ひそかに電気自動車の研究していたのではないかと勘ぐってしまいます。ハイブリッド車ではちょっと日本勢に追いつくのは難しいので、電気自動車でと考えたのだろうと推測します。中国が高性能なエンジンを開発できないので、電気自動車に舵を切ったのに似ているような気がします。フランスがガソリンエンジンを禁止すると言い出したのも、日本勢たたきなんでしょうね。ヨーロッパって、そいうところありますよね。真っ向勝負で勝てないとなると、ルールを変えてくる。なんせ国の数が多いので多数決では有利ですからね。
△自動運転については、ドイツのメーカはえらく強気ですが、どこまで本気なのか。こちらも自動運転の定義をヨーロッパ流に変えることで対応する気かもしれません。日本メーカの行き方が無難な気がします。完全な自動運転(運転者なし)をめざすより、事故を減らすための補助システムに徹する方が確実な気がします。
△日本は自然が厳しいですからね、台風や大雪で動かなくなる車というだけで売れない気がします。ヨーロッパの自動運転は3次元地図だよりという話も聞きましたが、四季がある日本では、冬と夏では、木の葉など景色も変わります。果たして、自分で判断しない地図だよりで大丈夫でしょうか。そもそも、運転者なしで事故が起こったときにメーカとして責任をとれるとは思えないのですけどね。うまくルールを作って回避が難しい事故は持ち主の責任にされそうな気がします。(2017/07/31 21:46)

これからの自動車は移動の為集中して運転するものから、移動中も読書・会談叉は休息睡眠等に利用する移動できる場所とする。
叉、高齢者には状況に応じたレベル3や4等を条件付け等叉は補助金を出すなどして一日も早く出してうっかり事故を無くして欲しいと願っております。
いろいろ批判も有るでしょうが、私は大きく期待しています。負けるな日本!!(2017/07/30 17:04)

ドイツ勢が自動運転技術にこんなにも注力している理由を、

> ①電動車開発で日本勢に負けていること、②交通文化はドイツが発祥、③究極の自動車はドイツからというプライド

としておりますが、個人的には「ディーゼルエンジンの敗北」が一番ではないかと思います。
欧州では世界に先駆けて社運(国運)を賭けてディーゼルへ舵を切りましたが、VWの不正で発覚したように、これは命運を賭けられるほど将来性のあるエンジンではないということが明らかになりました。
しかし既にリソースとパワーを過分にディーゼルへ割いていた結果、それ以外のエンジンでは今から巻き返すのは困難な状況。結果的に電動化に走るしかなく、ここで他国との差別化に望みを託せるのがこの技術という訳でしょう。
決して先手を打った訳ではなく、失敗からの挽回策と考えます。

日本国内メーカーは付かず離れずで着実に技術開発を行い、ビジネスとして成熟するタイミングで参入すればよい話です。別に危機を煽るほどのことはない。
特に今だって遅れているとは思わないし、日本メーカは消費者の反応を見定めているだけでしょう。
少し前まで、日本のメディア、自称専門家、等々は、散々ディーゼル後進国とか言って国内メーカーを批判しておりましたけど、結局正しかったのはどちらですかね。

電動化や自動運転にしたって、後進国にまで浸透するのはいつのことでしょう。
それまでは膨大な数の内燃機関を搭載した自動車も消費される訳です。
フランスは勝負から降りたとしか思えませんね。(2017/07/27 17:44)

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