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提携進む自動車業界、明暗見えてきた電池業界

生き残りをかけた業界戦略

2017年8月10日(木)

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(写真:Rodrigo Reyes Marin/アフロ)

 2013年4月から本コラムを執筆し始め、今回がちょうど第100回の節目となった。この4年半の間には産業界において多くの話題が生じ、その都度、解説も踏まえて紹介してきたが、今もなお、大きな動きが生じている。とりわけ、自動車業界、そしてその自動車業界の電動化を支える電池業界は、相変わらず動きが激しい。

自動車業界を取り巻く提携

 2016年11月10日のコラム「トヨタがEVを投入せざるを得ない事情」の後半で、以下のように記述した。「逆に、開発原資が潤沢ではない中堅規模の自動車各社や、海外勢でも電動化に遅れをとっている自動車メーカーは、生き残りをかけた戦略構築や大手と連携するシナリオ作りが急務である。同時に、EV一本足打法に特化しているテスラのEV事業も大きな影響を受けるに違いない」と。

 8月4日、トヨタ自動車とマツダが相互出資する形で資本提携する内容の共同記者会見が行われた。2年前の2015年から環境技術を中心に据えた包括提携を進めてきた両社であるから、特別に違和感はなく、むしろ自然な成り行きであると考える。

 2014年に発売されたマツダのハイブリッド車「アクセラ」には、トヨタ・ハイブリッドシステム(THS)が採用されている。マツダが単独で自前のハイブリッド車を開発するのは、研究開発費やマンパワーの開発資源が潤沢ではなく難しい、ということからの判断であった。

 ただ、先の技術提携の段階では、トヨタからの技術供与で開発時間と開発資金の削減ができた一方、システムコストの低減はマツダの一存では進められない歯がゆさもあったはずだ。しかし今後は、開発からビジネス補完に至るまで、より一層深いステージでの連携になることから、システムコストの低減も両社が共同で進めるようなことが可能となり、マツダの環境戦略にとっては力強い資本提携となるであろう。

 2018年から一段と強化される米国カリフォルニア(CA)州のゼロエミッション自動車(ZEV)規制であるが、当初はマツダも対象企業となっていた。ところが、マツダはCA州大気資源局(CARB)に対するロビー活動の結果、独ダイムラー、独BMW、独フォルクスワーゲン(VW)および韓国の現代自動車グループと比較して販売台数の規模が小さいと言う理由で、18年からの適用を免除されることとなった模様である。ここに至った経緯は公式には明らかにされていないが、関係筋から聞いた話である。

 そのような背景から、マツダの今後のエコカー開発と発売については、2019年にEVを米国市場に、そして21年以降にプラグインハイブリッド車(PHV)を同市場に供給すると言及している。

コメント1件コメント/レビュー

急にEVが増えるとリチウム不足が顕在化し次世代電池が実用化されるまでは作りたくても作れなくなりはしないだろうか。(2017/08/10 10:58)

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「提携進む自動車業界、明暗見えてきた電池業界」の著者

佐藤 登

佐藤 登(さとう・のぼる)

名古屋大学客員教授

1978年、本田技研工業に入社、車体の腐食防食技術の開発に従事。90年に本田技術研究所の基礎研究部門へ異動、電気自動車用の電池開発部門を築く。2004年、サムスンSDI常務に就任。2013年から現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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急にEVが増えるとリチウム不足が顕在化し次世代電池が実用化されるまでは作りたくても作れなくなりはしないだろうか。(2017/08/10 10:58)

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