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円高急進行で企業業績に暗雲が…

2018年度は「110円」「105円」どちらか?

2018年3月13日(火)

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暗雲が立ち込めてきた…。(写真:坂本照/アフロ)

好調だった日本の景気が「踊り場」に…

 電子部品などの輸出・生産増加を大きな原動力にしてこのところ好調に推移してきた日本の景気はどうやら、筆者が予想してきた通り「踊り場」に足を踏み入れようとしている。

 2月28日に経済産業省から発表された1月の鉱工業生産速報で、生産は急減して前月比▲6.6%になった。4か月ぶりの減少で、市場予想比大幅下振れ。出荷は同▲5.6%、在庫は同▲0.6%で、在庫率指数(2010年=100)は113.8(同+3.0%)に上昇。出荷と在庫のバランスは悪化した。

 また、同時に発表された製造工業生産予測指数は、2月が前月比+9.0%(予測修正率は▲0.7%)、3月が同▲2.7%。これらを用いて1-3月期の鉱工業生産を試算すると、前期比はわずかにプラス(+0.2%)になる。だが、実際には8四半期ぶりに前期比マイナスになる可能性が高そうである。経済産業省が製造工業生産予測指数の結果に含まれる予測誤差について加工を行った上で鉱工業生産の先行きを試算した値(季調済前月比)の2月分は同+3.6~+5.7%、最も可能性の高い値(最頻値)は同+4.7%で、上記の同+9.0%の半分程度の伸びである。こうした状況をにらみ、経済産業省は鉱工業生産の基調判断を「緩やかな持ち直し」に引き下げた。

カギ握る「電子部品・デバイス工業」の指標も悪化

 景気の当面の動向でカギを握っているとみて筆者が毎月チェックしている「電子部品・デバイス工業」では、状況が明確に悪化してきた。1月の生産は前月比▲6.3%(3か月ぶり減)、出荷は同▲7.5%(4か月ぶり減)、在庫は同▲1.2%(2か月連続減)。在庫率指数は109.7(前月比▲16.0%)で、下がったものの高めの水準にある。生産予測指数は、2月が前月比+16.0%だが、予測修正率は▲7.1%という大幅なマイナス、3月が同▲10.8%である。米アップル社のスマートフォン人気シリーズの最新機種「iPhoneX」の生産計画が大幅に下方修正された影響などが、2月の予測修正率の大幅マイナスに出ていると考えられる。予測指数を用いて試算すると、1-3月期のこの業種の生産は前期比▲1.3%。四半期ベースで減少すれば、2017年10-12月期(同▲0.2%)に続いて2四半期連続になる。

「iPhoneX」の生産計画が大幅に下方修正された影響もあり…。(写真:adrianhancu/123RF)

コメント3件コメント/レビュー

ただ一言。。。。

原因と結果を取り違えたら
分析も対処も方策も全く別物になりますよね(2018/03/13 22:56)

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「円高急進行で企業業績に暗雲が…」の著者

上野 泰也

上野 泰也(うえの・やすなり)

みずほ証券チーフMエコノミスト

会計検査院、富士銀行(現みずほ銀行)、富士証券を経て、2000年10月からみずほ証券チーフマーケットエコノミスト。迅速で的確な経済・マーケットの分析・予測で、市場のプロから高い評価を得ている。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

ただ一言。。。。

原因と結果を取り違えたら
分析も対処も方策も全く別物になりますよね(2018/03/13 22:56)

円高の要因の一つに「日本がデフレである」という要因があります。
また、「日本政府(経済)の世界からの信用が高すぎるという」要因もあります。
この際なので、両方を同時に解決できる放漫財政でも処方箋として進めてみてはいかがでしょうか?
アメリカが気にしているのは貿易赤字だけでしょうから、近隣諸国対応も含めてアメリカからは兵器を購入し、国内では減税(特に消費税減税)とインフラや教育投資でヘリコプターマネーでもやれば、円高という問題は解消できると思われます。
加えて国内景気が良くなれば輸入が増えて純輸出が減ることで貿易問題も一定の解決が図れると思われるのですが・・・
【あん肝】(2018/03/13 13:29)

トランプ就任以降、円高と言うより、ドル安。米国経済政策が必要以上にインフレを煽ると懸念された結果であろう。今のところこの懸念は予想に止まっているが、今後過度の賃金・物価上昇が確認されれば、急速なドル安進行が現実のものとなろう。
日本だけでこのドル安に対抗できる術はない。かつ、米国も本音ではドル安進行を望んでいるようであり、これに逆らってまで為替操作ができるとも思えない。105円の想定レートは甘いように思う。
追加緩和では効果は薄く、当面の円高対応策は、財政支出増加を通じた需要創造が挙げられるであろう。しかし、その効果は一時である。
本来の施策は、為替変動などに左右されない産業競争力の強化に向けた長期的取り組みに尽きる。低賃金労働拡大と円安誘導に依存し企業収益拡大を目指すアベノミクスは否定されなくてはならない。企業利益が増えても、賃金は言うに及ばず、国内投資にも回さない企業行動が存在しており、環境整備を含めその変革が重要。今のままでは、企業利益は対外投資拡大に注がれ、一層の競争力低下招きかねない。
国民の資質向上や技術革新の蓄積を進め、高賃金・高付加価値産業への転換を誘導していくのが政策の王道。(2018/03/13 10:14)

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