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指標が明確に示す「アベノミクス逆回転」

2016年3月29日(火)

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 月次の企業サーベイであるQUICK短期経済観測調査(QUICK短観)の3月調査結果が、18日に公表された。新興国の景気減速や円高・株安を背景に、全国の上場企業の景況感が製造業主導で悪化していることが、はっきり示された(調査期間:3月1日~15日、420社が回答)。

 筆者が特に注目したのは、この調査に含まれている円相場判断DI(回答比率「想定よりも円安」-「想定よりも円高」)の急低下である<図1>。製造業は▲62(前月比▲50ポイント)で、「アベノミクス」が2012年12月に正式に始まるよりも前、同年8月(▲63)以来の水準に落ち込んだ。為替相場の円高基調への急速な転換が、景気・企業業績の下振れリスク増大に直結している。

■図1:QUICK短観 製造業 円相場判断DI
(出所)QUICK

 また、QUICK短観には「1年後」「2年後以降」の消費者物価見通し(前年比)も含まれており、日銀の全国企業短期経済観測調査(日銀短観)の数字を予想する際に重宝する。今回の調査では「1年後」の平均が+0.7%、「2年後以降」の平均が+1.0%で、いずれも前月から0.1%ポイント下がった。原油安、円高、個人消費低迷などが原因だろう。

物価見通しの低下は「トレンド」ではないか

 これらのうち「2年後以降」を、日銀短観「企業の物価見通し」の物価全般の見通し「3年後」「5年後」と比較すると、両者は連動していることがわかる<図2>。4月初旬に発表される日銀短観3月調査では、「3年後」「5年後」ともに低下する可能性が高い。実際にそうなれば、低下は4四半期連続となり、「企業の物価見通しの低下は一過性の動きであってトレンドではない」と日銀が強弁することは、もはや難しくなる。

■図2:QUICK短観 消費者物価指数の見通し(平均値;%)「2年後以降」と、日銀短観「企業の物価見通し」物価全般の見通し「3年後」「5年後」(見通しの平均;%)の比較
(出所)日銀、QUICK

 「アベノミクス」への期待感から日本株を大きく買い越していた海外投資家の売買動向も、このところ大きく変わっている。

コメント6

「上野泰也のエコノミック・ソナー」のバックナンバー

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「指標が明確に示す「アベノミクス逆回転」」の著者

上野 泰也

上野 泰也(うえの・やすなり)

みずほ証券チーフMエコノミスト

会計検査院、富士銀行(現みずほ銀行)、富士証券を経て、2000年10月からみずほ証券チーフマーケットエコノミスト。迅速で的確な経済・マーケットの分析・予測で、市場のプロから高い評価を得ている。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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