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市場が真剣に警戒する「第2次朝鮮戦争」

それでも「リスク回避の円高」はあてはまるのか?

2017年4月18日(火)

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昨年9月、66年前の朝鮮戦争における洛東江(ナクトンガン)での北朝鮮軍との戦いを再現した韓国陸軍。(写真:AP/アフロ)

金融市場が注目する「北朝鮮情勢」

 物価は相変わらず上がりにくく目標の2%がはるかに遠いため、日銀は身動きが取れず、粘り強く金融緩和を続ける姿勢である。FRB(連邦準備理事会)は、3月に追加利上げを前倒し的に強引に行った後は、様子見モードに入っている。ECB(欧州中央銀行)は5月7日に決選投票が行われるフランス大統領選挙の結果待ちで、様子見を決め込まざるを得ない。このように日米欧の金融政策が「フリーズ」状態になる中、市場の関心は地政学的なものを含む政治リスクの行方に寄せられやすくなっている。フランス、シリアと並んで注目を集めているのが、北朝鮮情勢である。

 4月上旬に2日にわたって米フロリダ州パームビーチで行われたトランプ大統領と習近平国家主席の米中首脳会談は、特に北朝鮮の問題で、どうやら物別れに終わったようである。両首脳の共同記者会見は行われず、共同声明も発表されなかった。ティラーソン米国務長官が記者会見で、両首脳は「北朝鮮の核開発が深刻な段階に達した」という認識で一致し、同国の核開発阻止に向けた協力強化で合意したと述べたものの、具体的な内容への言及はなかった。米国側出席者によると、トランプ大統領は今回の会談で、中国が協力しないなら米国は単独での行動も辞さないという考えを習主席に伝えて、核開発阻止に向けた意味のある行動(北朝鮮への強い圧力行使)を迫った。

一致した解決策を見いだせなかった米中首脳

 「これまでの首脳会談では共同会見か、合意に失敗した場合でも共同声明を発表しており、今回のような状況は極めて異例と言える。これは両首脳が北朝鮮核問題で一致した解決策を見いだせなかったことを意味する」と、韓国の聯合通信は指摘した。日本経済新聞は4月9日朝刊で、「2日間の会談後、米中共同の発表や中国側の記者会見も一切ない。深刻な対立があった証拠である」と断言した。

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「市場が真剣に警戒する「第2次朝鮮戦争」」の著者

上野 泰也

上野 泰也(うえの・やすなり)

みずほ証券チーフMエコノミスト

会計検査院、富士銀行(現みずほ銀行)、富士証券を経て、2000年10月からみずほ証券チーフマーケットエコノミスト。迅速で的確な経済・マーケットの分析・予測で、市場のプロから高い評価を得ている。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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