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景況感は企業規模により「温度差」

起こっていない「トリクルダウン」

2017年6月20日(火)

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安倍政権と日銀は、大企業の高収益を中小企業に波及させる「トリクルダウン(したたり落ち)」を目標としていたが、現時点ではまだその目標は達成されていない。(写真:PIXTA)

大企業と中堅企業の景況感に格差

 規模の大小に注目して企業の景況感を示す数字を見ると、大企業の好況が中小企業以下へと波及していく「トリクルダウン」は起こっておらず、水準の「住み分け」が固定化していることがわかる。具体的に見てみよう。

 大企業と中堅企業の景況感を示す数字として、ここでは日銀短観の業況判断DI(回答比率「良い」-「悪い」)を取り上げた<■図1>。

■図1:大企業・中堅企業の業況判断DI ~ 日銀
(出所)日銀

 大企業は2014年3月(+21)が直近ピークで、その後は2017年3月まで+12~+19のレンジ内に収まっている。大まかに言うと、ここ数年は+10台が大企業の水準である。

 中堅企業は2017年3月(+15)が直近ピークで、その前は2014年3月から2016年12月まで+6~+14のレンジ内に収まっていた。大まかに言うと、ここ数年は+10前後が中堅企業の水準になっている。

 中小企業の景況感を示す数字は多数あるが、方向ではなく水準を示しているものとしてここで取り上げたいのは、①日銀短観の業況判断DI、②中小企業庁の業況判断DI(今期の水準)、③中小企業家同友会全国協議会の同友会景況調査報告(DOR)の業況水準DI、以上3つである(①~③のいずれも回答比率「良い」-「悪い」で算出される)<■図2>。

■図2:中小企業の業況判断DI ~ 日銀、中小企業庁、中小企業家同友会全国協議会
注:中小企業庁は業況判断DI(今期の水準)、中小企業家同友会全国協議会は業況水準DI
(出所)日銀

 ①は、2014年3月(+7)が直近ピークで、その後は▲1~+5のレンジ内で推移している。
 ②は、2015年10-12月期の▲22.9が直近ピーク。その後は▲27~▲29前後で推移中。
 ③は、2013年10-12月期の+13.5が直近ピーク。その後は▲7.5~+10のレンジである。

コメント5件コメント/レビュー

今回は分析としてはまともですね。
久しぶりに数字を使っての説明も良かったと思います。
所謂「「トリクルダウン」が起こらないことは当初から簡単に予見できていたことですが、上野さんを始め、エコノミストの皆さんは対策を提言するどころかそれを推し進めていましたよね。
「大企業の収益において海外で生み出された収益の比率が上昇している」というのは仮説でしかないので、(株主総会もあることですし)数字を追いかけて検証していただきたいところです。
それから、2極化対策として輸出企業に有利な税制である消費税に反対でも表明していただければコラムもきれいに纏まると思うのですが(笑)
人口減・少子高齢化による長期的な需要減少など、間違えを指摘したいところも多々ありますが、まずは事実を明らかにするという意味では、DIとはいえ実感値を数字ベースで確認出来たことには意味があると思います。
ただ、上野さんはここから間違えた結論を導き出すのがいつものパターンですので・・・
【あん肝】(2017/06/21 13:52)

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「景況感は企業規模により「温度差」」の著者

上野 泰也

上野 泰也(うえの・やすなり)

みずほ証券チーフMエコノミスト

会計検査院、富士銀行(現みずほ銀行)、富士証券を経て、2000年10月からみずほ証券チーフマーケットエコノミスト。迅速で的確な経済・マーケットの分析・予測で、市場のプロから高い評価を得ている。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

今回は分析としてはまともですね。
久しぶりに数字を使っての説明も良かったと思います。
所謂「「トリクルダウン」が起こらないことは当初から簡単に予見できていたことですが、上野さんを始め、エコノミストの皆さんは対策を提言するどころかそれを推し進めていましたよね。
「大企業の収益において海外で生み出された収益の比率が上昇している」というのは仮説でしかないので、(株主総会もあることですし)数字を追いかけて検証していただきたいところです。
それから、2極化対策として輸出企業に有利な税制である消費税に反対でも表明していただければコラムもきれいに纏まると思うのですが(笑)
人口減・少子高齢化による長期的な需要減少など、間違えを指摘したいところも多々ありますが、まずは事実を明らかにするという意味では、DIとはいえ実感値を数字ベースで確認出来たことには意味があると思います。
ただ、上野さんはここから間違えた結論を導き出すのがいつものパターンですので・・・
【あん肝】(2017/06/21 13:52)

大企業の海外流出は、間違いなく民主党時代の70円/ドルが戦犯でしょうね。
去年以来 高卒の求人はバブル以来の好条件だそうで、初任給の上昇もありその上昇具合は大企業よりも中小の方が大きいという今年の調査結果がありましたよ。春闘でもベアがあったし取りくるダウンによるものかは別にして景気回復はこれからだと思います。
何故ここまで景気回復が遅れたかというと、最大の理由は消費税8%への増税で消費者心理が冷えた事。結局最後まで公共事業への歳出を増やさなかった事だと思います。言えば財務省がケチったから回復が遅れた、頑張ったのは日銀だけだった。と自分は評価しています。
しかし景気が回復基調なら消費税10%を言い出すでしょうね。
そうなるとまた消費者心理は冷え込んで また景気は沈みますよ。(2017/06/20 18:30)

国内では、富裕層ビジネス以外もうそれほど伸びないのでないでしょうか?
消費の旺盛な「中間層はいなくなり」しかも晩婚化&少子化...

リバイバル景気は、残念ですが「幻想」であって、「堅実な衣・食・住の消費」しか維持できない。
と考えるようになりました。
葬儀業や結婚式場も、もはや衰退して生き残りをかけた状態。
団塊の退職者たちの幸せな人は、自動車も退職金でプチ贅沢する程度。

下手をすると、その子供等への資産繰り越し策について考えないと
親の世代にためた小金すら相続が厳しい状況に思います。(相続税UP)


話を本文に戻すと大企業というよりもアジアに展開できていない企業は、
日常消費活動以外の売り上げUPは、きっと厳しいでしょうね。(2017/06/20 17:27)

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