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トランプ大統領の強硬姿勢に「3つの理由」

「米国 vs. 中国」まだまだ続く覇権争い

2018年7月3日(火)

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米中、対抗措置の応酬が始まった(写真:Pool/Getty Images)

 米国のトランプ大統領は6月15日、中国の知的財産権侵害を理由にした通商法301条に基づく制裁関税の品目最終案を公表した。対象になるのは1102品目(500億ドル)で、25%の関税を段階的に課す。

 まず7月6日から818品目(340億ドル)に課税。残り284品目(160億ドル)については企業などから意見を聴取した上で発動時期を判断する。米通商代表部(USTR)によると、主な標的になるのはハイテク製品である。

米中の応酬続く

 中国はすぐに対抗措置を表明した。米国産の大豆・牛肉など農産物、乗用車、原油・天然ガスなどに25%の追加関税を、米国と同様に2段階で課す運びである。

 すると、トランプ大統領は6月18日、中国から輸入している年間2000億ドル規模の製品に10%の追加関税を課すよう、通商代表部(USTR)に対象品目検討を指示した。15日に決めた知的財産権侵害を理由とする1102品目(500億ドル)の中国製品に対する25%の制裁関税に対して中国が同規模で対抗措置を発表したため、制裁措置を上乗せする必要があると判断した。

 この2000億ドル規模の製品を対象とする関税に中国が再び報復措置を講じる場合、さらに2000億ドル相当の中国からの輸入品に関税を課す。トランプ大統領は声明で、「中国には米国の知的財産権侵害を改めるつもりは全くない」「(米国の巨額の対中赤字削減に向けて)さらなる行動をとらなければならない」とした。

 これに対して中国商務省は19日、米国が中国製品に対する追加的な関税リストを公表する場合は「断固として反撃する」と表明。「米国が正気を失い、そのようなリストを公表すれば、中国は包括的な量的・質的措置を講じ、強力に報復せざるを得ないだろう」とした。

 中国の米国からの輸入額は、米国の中国からの輸入額の数分の一にとどまる。高関税をかける対象品目・金額を膨らませようとしても、数字上の限界がある。そこで、中国当局は「質的」措置に言及したと推測される。中国に進出している特定の米国企業をターゲットにし、その商取引にブレーキをかける措置を講じるのではないかとささやかれている。

 米国と中国は5月以降の数度の通商協議で、中国が多額の米国製品を買い入れると確約することで妥協したかに見えた。しかしその後、事態は急変した。上記の時点ではムニューシン財務長官ら融和派(国際協調派)に代わり、ライトハイザー米通商代表部(USTR)代表やナバロ通商製造業政策局長といった強硬派が、政権内で主導権を握っていたようである。

コメント9件コメント/レビュー

正直,よくわからない。本質的に「米中覇権争い」という中期的世界史的テーマを主眼に置くのか,トランプ政権の(姑息な)延命策の描出に力点を置くのか。はたまた,中期的視点を持つ米国知識階層(支配階層?)とトランプ政権のゲームディールから米国の短期的政策見通しを意識しているのか。おそらくそのすべてで,最後のテーマをより強調しようとしているのだろうと感じる。しかし,そんな米国の国内問題を「外患:中国」への強硬姿勢で問題を解決しようとする危うさを感じる。米中覇権争いは当然としても,米国の国内問題の目をそらすための「方便」にかかずらわって,世界史の長期的問題「始まった終わり」の行方が投影される「米中覇権争い」の分析を表面的に終わらせてよいのか。本当は「4つ目の理由」を憂慮している支配層の人々がトランプの政策を支援している部分もなるのではないだろうか。(2018/07/05 11:30)

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「トランプ大統領の強硬姿勢に「3つの理由」」の著者

上野 泰也

上野 泰也(うえの・やすなり)

みずほ証券チーフMエコノミスト

会計検査院、富士銀行(現みずほ銀行)、富士証券を経て、2000年10月からみずほ証券チーフマーケットエコノミスト。迅速で的確な経済・マーケットの分析・予測で、市場のプロから高い評価を得ている。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

正直,よくわからない。本質的に「米中覇権争い」という中期的世界史的テーマを主眼に置くのか,トランプ政権の(姑息な)延命策の描出に力点を置くのか。はたまた,中期的視点を持つ米国知識階層(支配階層?)とトランプ政権のゲームディールから米国の短期的政策見通しを意識しているのか。おそらくそのすべてで,最後のテーマをより強調しようとしているのだろうと感じる。しかし,そんな米国の国内問題を「外患:中国」への強硬姿勢で問題を解決しようとする危うさを感じる。米中覇権争いは当然としても,米国の国内問題の目をそらすための「方便」にかかずらわって,世界史の長期的問題「始まった終わり」の行方が投影される「米中覇権争い」の分析を表面的に終わらせてよいのか。本当は「4つ目の理由」を憂慮している支配層の人々がトランプの政策を支援している部分もなるのではないだろうか。(2018/07/05 11:30)

日中記者交換協定は廃止されても、中国政府の方針が変わったわけじゃないですからね。
よくて取材拒否=商売あがったり、悪くすれば難癖つけて拘束もありうる。
元外交官だったか、「どうせ国力で勝てないんだから逆らうな」なんて論調の人もいたような。
首輪つきの安寧、というやつなんでしょうか。

記者も人の子、「その危険を冒すのが仕事だろ」と言い放つほどドライにはなれないけど
(ルサンチマン任せに言い放っちゃう人も多いですが……(汗))
かといって、中国側に立った論調ばかりというのも、看過できない事態だなあと。

せめて、そんなバイアスがかかっているものと意識して、記事を読むようにしています。(2018/07/05 09:47)

所謂「米中新冷戦」がいよいよ本格化しだしたのだろう。
トランプと言うよりも共和党右派の基本政策、即ち共産中国の経済的、軍事的包囲の一環として。

特に不思議なことではなく、前政権が「手を拱いていた」ことの反動だろう。
真正面から軍事的に衝突することはない。経済、人権、民主主義など共産圏の弱点を突いて、じわじわと締め付けていくに違いない。

歪な民主主義大国たる米国と、いまだマルクス主義を形式的に奉じる独裁国家は、結局雌雄を決する運命にある。(2018/07/05 09:04)

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