• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

給食費未納に対する北本市の「実力行使」は正しいか

2015年7月7日(火)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

昭和のおおらかさが良かったとは言わないが…

 このコラムの編集担当者から先日、昨年11月11日に配信した「保護者のモラル低下が『給食費未納』の主因」へのアクセスが急増して、コメントも多数寄せられたという連絡があった。関連するニュースの画面にインターネット上でリンクが貼られたため、こういうことになったようである。

 小中学校の給食費の徴収状況についての調査を、文部科学省が数年おきに実施している。景気の状態が以前よりは良くなったため、2012年度に未納率は若干低下した。経済状況の良しあしに沿って、こうした数字も上下動することがうかがえる。

未納の主因は保護者の意識

 だが、未納の主な原因は何かというと、驚くべきことに、トップは保護者としての責任感や規範意識。経済的な問題を大きく上回った。給食費は払わないのにうちの子にも食べさせろと声高に主張するモンスターペアレントの存在が見え隠れする。経済状況が改善するとしても、国民の資質が劣化しているようでは、話にならない。

親の再教育も考えるべきでは

 経済格差と教育格差の問題が、フランスの経済学者トマ・ピケティ氏の著書をきっかけに再び論議の的になっているが、親の再教育の方も考える必要があるというのが、上記のコラムで筆者が伝えたかったことである。

 そして今回報じられて大きな話題になったのが、埼玉県北本市による給食費未納への「実力行使」という大胆な対応策である。なお、筆者は北本市とは縁もゆかりもないのだが、当コラムで昨年1月9日に配信した「国は北本市の住民投票結果を見習え」で、この市を一度取り上げたことがある。

 「人口減少社会」の視点から長期的に考えると必要性が疑問視される新駅の建設が住民投票で否決された、先見の明がある自治体である。

 報道によると、北本市では生徒1人当たりの給食費は月額4500円で、全額が材料費となっている。今年4月から自校方式の整備に伴い、給食会計を市から各校に移管した。ところが、4月から6月まで3カ月分の給食費未納額が58万円を突破。担任教諭が家庭訪問などで納付を求めてきたものの、一部未納を含む全体額が180万円に上り、7月分の食材の購入が危ぶまれる状況になった。

 給食費が未納の家庭には生活保護を受給しているなど給食費の負担が不要である事例はなく、家庭から学校への相談もなかったため、北本市教育委員会は「いずれも支払うだけの資力があると考えられる」と判断しているという。

コメント41

「上野泰也のエコノミック・ソナー」のバックナンバー

一覧

「給食費未納に対する北本市の「実力行使」は正しいか」の著者

上野 泰也

上野 泰也(うえの・やすなり)

みずほ証券チーフMエコノミスト

会計検査院、富士銀行(現みずほ銀行)、富士証券を経て、2000年10月からみずほ証券チーフマーケットエコノミスト。迅速で的確な経済・マーケットの分析・予測で、市場のプロから高い評価を得ている。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック