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量的・質的緩和はあと5年は続く

消費再増税と財政再建で日銀「がんじがらめ」

2015年7月14日(火)

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(AP/アフロ)

 6月30日、政府は「経済財政運営と改革の基本方針2015」、いわゆる骨太の方針の2015年度版を閣議決定した。副題は「経済再生なくして財政健全化なし」。財政健全化計画について述べた第3章には、「『経済再生なくして財政健全化なし』。これは、経済財政運営における安倍内閣の基本哲学であり、2020年度(平成32年度)の財政健全化目標の達成に向けた今後5年間の計画の基本方針でもある」「我々が目指すのは経済再生と財政健全化の二兎を得る道である」「経済と財政は相互に密接に関連している。両者の相互の関係を常に踏まえ、経済再生が財政健全化を促し、財政健全化の進展が経済再生の一段の進展に寄与するという好循環を目指す」という文章がある。

重用されない財務省の官僚

 とはいえ、これら2つは実際には対等ではなく、安倍晋三内閣では財政健全化に向けた施策(歳出抑制や増税)よりも、経済成長(税収面では自然増に期待)の方に重点が置かれている。安倍首相が歴代内閣とは異なって財務省の官僚を重用していないことは、マーケットでもよく知られている話である。

 財政健全化目標は、2014年度版の骨太の方針では「国・地方を合わせた基礎的財政収支について、2015年度までに2010年度に比べ赤字の対GDP(国内総生産)比を半減、2020年度までに黒字化、その後の債務残高対GDP比の安定的な引き下げを目指す」となっていた。

 4月9日に成立した国の2015年度予算では、国と地方を合わせた基礎的財政収支(プライマリーバランス、PB)の赤字半減目標(2010年度のPB赤字対GDP比6.6%の3.3%への半減)は達成できる見込みである。そこで、2020年度のPB黒字化という財政健全化目標を2015年度版は維持した。

 さらに、計画期間の当初3年間(2016~2018年度)を「集中改革期間」と位置付けた上で、計画の中間時点(2018年度)において目標に向けた進捗状況を評価する(中間評価を行う)ことになり、「集中改革期間における改革努力のメルクマールとして、2018年度(平成30年度)のPB赤字の対GDP比マイナス1%程度を目安とする」という文章が入った。

 そして、税収の高い伸びが続くことへの期待がかなり大きい経済財政諮問会議の民間議員及び甘利明経済再生相と、慎重な自民党財政再建特命委員会(委員長・稲田朋美政調会長)及び財務省の間で意見が対立していた、今後の歳出額に一定の上限(キャップ)をはめるかどうかという問題については、骨太の方針の本文ではなく、脚注に「国の一般歳出の水準の目安については、安倍内閣のこれまでの3年間の取り組みでは一般歳出の総額の実質的な増加が1.6兆円程度となっていること、経済・物価動向等を踏まえ、その基調を2018年度(平成30年度)まで継続させていくこととする」と書き込まれた。

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「量的・質的緩和はあと5年は続く」の著者

上野 泰也

上野 泰也(うえの・やすなり)

みずほ証券チーフMエコノミスト

会計検査院、富士銀行(現みずほ銀行)、富士証券を経て、2000年10月からみずほ証券チーフマーケットエコノミスト。迅速で的確な経済・マーケットの分析・予測で、市場のプロから高い評価を得ている。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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