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日米で「中央銀行トップ再任説」に強い逆風

安倍首相側近は「人心一新」に言及

2017年7月18日(火)

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今後、安倍政権の支持率が回復しなければ、日銀の黒田東彦総裁が任期満了時(来春)に交代する可能性は高まるかもしれない。(写真:都築雅人)

日銀総裁候補の声もあった森信親氏は金融庁長官を続投

 日本時間7月4日朝に飛び込んできた2つのニュースは、来年前半に任期が満了する日米の中央銀行トップは再任されるのかという市場のテーマに関し、2人とも再任されるだろうと予想している筆者を含む市場の多数派に対して、突然の強い逆風になった。

 菅義偉官房長官は6月7日の衆院内閣委員会で、黒田総裁の後任は「安倍政権が考えているデフレ脱却に理解のある方だ」「幅広く人選を行った上で、所管する閣僚と相談する。最終的には安倍晋三首相が判断する」と答弁。その後の記者会見で黒田総裁について「就任以来、デフレ脱却に向け強い決意で取り組んでいる」とした。

 その後、日銀総裁候補の1人と言われてきた森信親金融庁長官が続投して3年目に入ると報じられた。

安倍首相の経済ブレーンの発言

 さらに、6月28日には河合正弘東京大学特任教授(黒田総裁が財務官だった時代に副財務官を務めていた)のインタビューを、米通信社ブルームバーグが配信。黒田氏は「非常に肉体的にはまだタフ」で、「(再任の可能性は)十分ありうる」といった発言が伝わった。

 ところが7月に入ると、同じブルームバーグが2日連続で黒田総裁の再任説に否定的な記事を配信した。

 7月3日の記事では、安倍首相と長年にわたりパイプを持っている元日銀審議委員の中原伸之氏が、「長くやっていると惰性に陥り斬新なアイデアが湧きにくくなる」「(黒田総裁には)お辞めいただいた方が良い」とコメント。政府と日銀の間で新たなアコード(政策協定)を結ぶ際にはマネタリーベースと物価目標の関係を「ゼロから見直した方が良い」と述べた。また、ETF(上場投資信託)買い入れについては「2%物価目標達成のために、なぜETF購入が必要なのか分からない」と批判し、日銀がこの政策から撤退するための「秘策」にも言及した。

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「日米で「中央銀行トップ再任説」に強い逆風」の著者

上野 泰也

上野 泰也(うえの・やすなり)

みずほ証券チーフMエコノミスト

会計検査院、富士銀行(現みずほ銀行)、富士証券を経て、2000年10月からみずほ証券チーフマーケットエコノミスト。迅速で的確な経済・マーケットの分析・予測で、市場のプロから高い評価を得ている。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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