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「ふるさと納税」返礼品競争過熱の行き着く先は

2015年11月4日(水)

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稲刈りする秋田のご当地ヒーロー「超神ネイガー」。刈り取ったコメ約1トンは「超神ネイガー米」として販売されるほか、にかほ市のふるさと納税の贈答品に(写真=時事。写真と本文は直接関係はありません)

 「ふるさと納税」フィーバーが問題視されつつある。寄付金をもらった地方自治体が地元の特産品など比較的高価な返礼品を送るケースが増えているため、ゆかりのある自治体を金銭面でボランティア的に支援するという制度本来の意義から逸脱し、財テクの一手段という様相を呈しているためだ。

 総務省は2015年10月23日、「ふるさと納税」が2015年4~9月に急増したことを示す、都道府県を通じた調査結果を公表した。集計対象は、寄付金控除が適用された金額すべてではなく、各地方自治体が「ふるさと納税」として整理しているもので、法人からの寄付を含む自治体もある。

 この半年間の「ふるさと納税」受入件数は227万4893件で、前年同時期の約3.7倍に急増した。受入額は453億5500万円で、2014年度の実績である389億2300万円を既に上回った(前年同期比は約3.9倍)<>。

■図:ふるさと納税の受入額・受入件数(都道府県・市区町村)
注:15年度のみは4〜9月の実績で、他は年度計。 (出所=総務省)

 ふるさと納税のポータルサイトである「ふるさとチョイス」には、次の説明がある(以下引用)。

  • 「ふるさと納税とは、自治体への寄附金のことです」
  • 「2015年4月1日より、個人が2000円を超える寄附を行ったときに、確定申告をすると住民税のおよそ2割程度が所得税から還付、住民税から控除されるようになりました」
  • 「また、確定申告が不要な給与所得者等に限り、確定申告の代わりとなる『寄附金税額控除に係る申告特例申請書』を寄附先自治体へ提出することで、住民税のおよそ2割程度が住民税から控除されます」
  • 「つまり、実質今収めている県民税・市民税の一部を任意の自治体へ移転する事になります」
  • 「地方間格差や過疎などによる税収の減少に悩む自治体に対しての格差是正を推進するための新構想として、2008年、第1次安倍政権のときに創設された制度です」

「おトク」感が人気に

 景気回復に実感が伴っていない中でもあり、一般庶民の側は「おトクな話」は大歓迎だろう。2015年4月1日の税制改正で、従来は住民税の1割程度だった還付・控除額が上記のように2割程度に倍増した。さらに、年間に5自治体までの寄付であれば申請書を寄付する自治体に郵送することで確定申告が不要になり、制度の使い勝手が増した。

 また、「ふるさと納税」を募集している自治体のうち9割近くは、その寄付金を財源として実施する分野や事業を選択できるようにしている。ふるさとがよりよい街になるような政策の選択に自分が一定の関与をしているという満足感も、「ふるさと納税」をする人の側にはあるだろう。

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上野 泰也

上野 泰也(うえの・やすなり)

みずほ証券チーフMエコノミスト

会計検査院、富士銀行(現みずほ銀行)、富士証券を経て、2000年10月からみずほ証券チーフマーケットエコノミスト。迅速で的確な経済・マーケットの分析・予測で、市場のプロから高い評価を得ている。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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檜山 敦 東京大学先端科学技術研究センター 講師