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最近の個人投資家は、リスク愛好型?

2015年11月24日(火)

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 「家計の金融行動に関する世論調査」(2人以上世帯調査、2015年)の結果が、11月5日に金融広報中央委員会から公表された。6月12日~7月21日に全国8000世帯(世帯主が20歳以上でかつ世帯員が2名以上の世帯)を対象に訪問と郵送の複合・選択式により調査し、回収率は43.4%だった。

 このアンケートからうかがえる家計(個人投資家)のリスク選好度合い(金融商品の運用に際してどこまでリスクテークを志向しているか)に関しては、このコラムで14年のデータをもとに考察し(14年11月18日配信「日本の家計はなぜ『草食系』の運用を続けるのか?」参照)、拙著『トップエコノミストの経済サキ読み術』(日本経済新聞出版社)でも取り上げた経緯がある。ここでは最新のデータをもとに、あらためてコメントを加えてみたい。

 「金融商品の選択の際に最も重視していること」についての回答を3つの基準(「安全性」「流動性」「収益性」)に分けた場合、最も多かったのは今回もこれまでと同じく「安全性」(46.1%)だった。前年の調査から比率は0.4%ポイント上がった<図1>。

■図1:「金融商品の選択の際に最も重視していること」の回答分布(2人以上世帯)
注:調査方法変更のため03・04年と06・07年は不連続
(出所)金融広報中央委員会

 具体的な回答分布は、「元本が保証されている」(29.3%)、「取扱金融機関が信用できて安心」(16.8%)となっている(四捨五入の関係で端数は必ずしも一致せず、以下同じ)。

 第2位が「流動性」(23.1%)で、前年の調査から比率は2.0%ポイント下がった。具体的な回答分布は、「少額でも預け入れや引き出しが自由にできる」(17.2%)、「現金に換えやすい」(6.0)となっている。第3位が「収益性」(17.6%)で、前年の調査から比率は0.9%ポイント上がり、11年(18.7%)以来の水準になった。

金利上昇期待も薄く

 具体的な回答分布を見ると、今回は興味深い特徴が1つ浮かび上がる。「将来の値上がりが期待できる」商品の選択を重視するという回答は、2011年から2014年まで4年続けて4.9%にとどまっていたが、今回は5.6%に上昇するという変化があったのである。

 日銀が掲げている2%の「物価安定の目標」が持続的に達成される、すなわち「量的・質的金融緩和」が「出口」を迎えて金利が上昇する――。公約だったはずの2年程度の期間が過ぎ去ってもいっこうにそのシナリオが実現する見通しが立たないことに、この調査が実施された6~7月の時点で、回答者の何割かはおそらく気づいていたはずである。金利が低い水準に張り付いた状況がこの先さらに長く続くとなると、「利回りが良い」商品への期待は高まりにくい。

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「最近の個人投資家は、リスク愛好型?」の著者

上野 泰也

上野 泰也(うえの・やすなり)

みずほ証券チーフMエコノミスト

会計検査院、富士銀行(現みずほ銀行)、富士証券を経て、2000年10月からみずほ証券チーフマーケットエコノミスト。迅速で的確な経済・マーケットの分析・予測で、市場のプロから高い評価を得ている。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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