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トヨタの「女性活躍」は第三フェーズへ

男性の意識改革と働き方の見直しを進める

2016年2月10日(水)

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 トヨタ自動車の昨年1年間の販売台数は1015万台余で4年連続で世界一となった。世界のトップメーカーであるトヨタの女性活躍とは?取材をしていると、トヨタの女性活躍策に注目している企業が多いが、その詳細は知られていない。「トヨタの女性活躍は第三フェーズに入っている」と語る人材開発部第1人事室長の山門豊氏の取材から先駆的な施策を始めていることがわかった。

(取材・文/麓幸子=日経BPヒット総合研究所長・執行役員、撮影/早川俊昭)

まずは定着。女性離職率は約6%から1%台へ

メーカーなどの担当者から、トヨタがどのような女性活躍推進をしているのかと聞かれることが多く、注目度が高いことがわかります。トヨタには女性活躍を進める専門組織はありますか。

山門室長(以下、山門):第1人事室は事技職の人事管理(評価、昇格、異動等)を担当していますが、その中にダイバーシティ推進グループがあります。事技職とは現場の製造ライン等に従事する技能職、業務職以外のスタッフすべて、他社でいうと総合職(エンジニア、一般職等含む)にあたります。

そもそもの質問ですが、トヨタがなぜ女性活躍を第一義としたダイバーシティを推進しているのでしょうか。

山門:理由は2つあります。豊田章男社長は就任以来、「いいクルマをつくろう」ということをずっと言ってきました。いいクルマをつくるためには、いろいろな価値観、ノウハウを持った人材が必要だと考えるのは当然のことです。当社も大半が海外でビジネスをさせていただている。それを考えると、「日本人・男性」が中心の旧態依然とした体制でいい車がつくれるのか、届けられるかというのは疑問です。多様な視点から会社を見たときに浮かび上がってくる課題を解決することでこれからのトヨタの競争力の源泉を構築したいと思っています。

 もうひとつは「優秀者の確保」ということです。これから日本は労働人口が減少していきます。例えば、2050年、今から約35年後です。ちょうどひと世代変わると労働力は3割強減るというデータもあります。男性だけで優秀な労働力を確保できない。性別関係なく優秀な人に入社してもらい活躍してもらうためにも、女性が活躍しやすい環境を整えなければいけないと思っています。これまでの取り組みは不十分だったという真摯な反省も踏まえて施策を進めています。

真摯な反省とは。

山門:かつての女性事技職の離職率は約6%で、男性と比べると高かった。つまり女性の定着に問題があったということです。どうしても妊娠・出産でキャリアが中断してしまう。子どもを預けるところがなければ退職せざるをえない。それを解決するために、まず2002年から、託児所の設立、育休拡大など女性の定着のための制度整備を進めました。これがフェーズ1ですね。次に2007年から定着を進めるための制度拡充のフェーズ2に取り組みをシフトした。その結果、離職率は改善し、現在1%台になっています。さらに活躍にシフトしたのが2012年です。

 活躍という点では、キャリアをきちんと積んでいただくのが本人にとっても社会にとっても重要です。女性事技職に対しては個別育成計画を立てていますが、15年からはほぼすべての女性事技職に拡大しました。

1994年入社。人材開発部に配属。事技職の採用~人事管理を担当。2001年人事部に異動。賃金制度等を担当。04年NUMMIへ出向(GMとの合弁会社、10年に閉鎖)。08年帰国。人事部グローバル労務管理を担当。13年人材開発部第1人事室。人事管理全般を担当。小学生になる一男一女の父

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「トヨタの「女性活躍」は第三フェーズへ」の著者

麓 幸子

麓 幸子(ふもと・さちこ)

日経BPヒット総研所長・執行役員

1962年秋田県生まれ。1984年筑波大学卒業。同年日経BP社入社。2011年12月まで5年間日経ウーマン編集長。2012年よりビズライフ局長に就任、日経ウーマンや日経ヘルスなどの媒体の発行人となる。2014年より現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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