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F22戦闘機24機とB2爆撃機10機で北朝鮮の核粉砕

真剣に「軍事的対応」を検討し始めたトランプ政権

2017年3月27日(月)

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米軍のF22戦術戦闘機(写真:ロイター/アフロ)

米国では、レックス・ティラーソン米国務長官の日中韓歴訪をどう評価していますか。同長官が歴訪中に「北朝鮮次第で、軍事的対応も辞さず」と発言したことに対し北朝鮮は「いかなる戦争にも対応できる意志と能力がある」(3月20日北朝鮮外務省報道官)と反発しています。

高濱:ティラーソン長官は、就任して以来1回も記者会見をしていません。外交面では、ドナルド・トランプ大統領の過激なツィッター発言*ばかりが目立っていました。

*:トランプ大統領は3月17日にもツイッターで「北朝鮮は悪事を働いている。中国は(北朝鮮問題で)ほとんど協力していない」と中国を批判している。

 米国民は、ティラーソン長官について、エクソンモービルの元会長でロシアのウラジミール・プーチン大統領と個人的に親しいことぐらいしか知りません。

 同長官は、軍人出身のジェームズ・マティス国防長官にすっかり水をあけられています。マティス国防長官はすでに日韓を訪問して一定のインパクトを与えました。口の悪い外交関係筋の中には、「影の薄い国務長官」(米主要シンクタンク上級研究員)などティラーソン国務長官の陰口を叩く者もいます。

 今回のティラーソン国務長官の東アジア歴訪は、汚名を返上する絶好のチャンスでした。

「オバマ前政権の対北朝鮮政策は完全な失敗」

 ティラーソン国務長官が日中韓を歴訪した狙いの一つは、「オバマ前政権の対北朝鮮政策は失敗だった」と内外に公言し、「新たなアプローチで臨む」と宣言することでした。そのこころは、「北朝鮮が核・ミサイル実験を繰り返すなら軍事行動も辞さず粉砕する」という決意表明です。

 マティス国防長官の後塵を拝した「米外交の司令塔」、ティラーソン国務長官の初めての東アジア歴訪の最大の懸案は何だったか。ギクシャクしている米中関係を正常化することと、瀬戸際外交を続ける北朝鮮への対応を日米ですり合わせることでした。

 韓国は朴槿恵大統領(当時)の弾劾で政局は流動的。米国としては、最新鋭ミサイル迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」の在韓米軍への配備を急ぐ必要がありますが、韓国の暫定政権と交渉しても進みません。

 ティラーソン国務長官は韓国滞在中、韓国政府高官と昼食も夕食も共にしませんでした。夕食は一人で食べたと言っています。「現実」を反映したビジネスライクな対応でした。

ティラーソン訪中の評価は二分

中国の習近平国家主席ら最高指導者との会談の成果について、米国ではどう受け止められていますか。

高濱:トランプ大統領は、「一つの中国」という米中合意の基本原則に疑義を唱えたり、安全保障や経済の面から中国を批判したりしてきました。トランプ大統領と習国家主席との電話対談で関係改善に一応一致したものの、双方ともに疑心暗鬼。それを解消するのがティラーソン国務長官のミッション(任務)でした。そのうえで、対北朝鮮問題について習国家主席からポジティブな反応を引き出しかったわけです。

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「F22戦闘機24機とB2爆撃機10機で北朝鮮の核粉砕」の著者

高濱 賛

高濱 賛(たかはま・たとう)

在米ジャーナリスト

米政治・経済・社会情勢を日本に発信している。1969年、米カリフォルニア大学卒業、読売新聞社に入社。米特派員、総理官邸・外務省担当キャップ、デスクを経て、調査研究本部主任研究員。98年からUCバークレー校上級研究員。同年から現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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