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米政権、ラスプーチンと将軍たちとの新たな戦い

火だねを残したホワイトハウスの人心一新

2017年8月10日(木)

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新たに大統領首席補佐官に就任したジョン・ケリー氏(写真:AP/アフロ)

ドナルド・トランプ米大統領は、課題山積の中で17日間の夏休みに入りました。7月のホワイトハウスはまさにハリケーンが襲ったような感じでしたね。

高濱:8月に入ってもハリケーンの余波はホワイトハウスをすっぽりと包んでいます。まだまだ不安定な天候が続くと見る「政界天気予報」もあります(笑)

 トランプ大統領は、ロシアとの不透明な関係をめぐる「ロシアゲート」疑惑に対して積極的な動きをとらないと見なしているジェフ・セッションズ司法長官を更迭する可能性すらほのめかしているのですから。

 7月28日にはラインス・プリーバス大統領首席補佐官(*1)を、同31日には10日前に起用したばかりのアンソニー・スカラムチ広報部長(*1)をそれぞれ更迭しました。同26日には、ショーン・スパイサー報道官(*1)が辞任しています。
*1:プリ―バス氏の後任には7月31日、ジョン・ケリー国土安全保障長官が就任。スパイサー氏の後任はサラ・ハッカビー・サンダース副報道官が7月21日に昇格。スカラムチ氏の後任は8月6日現在未決定。

 政権発足から6カ月の間に首席補佐官、国家安全保障担当補佐官、報道官が全員交代するという異例の事態です。それでも「裸の王様」と化したトランプ大統領は、得意の「You're fired!」(*2)(お前は首だ!)の連発でした(笑)
*2:トランプ氏はかつてテレビ番組「アプレンティス」(見習い)に出演。「You're fired!」を決まり文句として使ったため、この表現は同氏のトレードマークになった。

ホワイトハウスの内紛はこれまでにも噂されてきましたね。

高濱:トランプ大統領の娘婿ジャレッド・クシュナー上級顧問に連なる中道派と、スティーブン・バノン首席戦略官・上級顧問らの保守強硬派との確執が注目されてきました。

 その中で両派の間に立って蝶つがいの役割を果たしてきたのが、プリーバス首席補佐官でした。共和党全国委員長だった経験からトランプ大統領と共和党保守本流の連絡役でもありました。そのプリ―バス氏の首を斬ったのですからワシントン政界は開いた口が塞がりません。

プリーバス氏を更迭した理由はなんですか。

高濱:プリーバス氏が「ウエストウィング」(ホワイトハウス行政府)を取り仕切ることができていたのは、一にも二にも大統領との信頼関係でした。

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「米政権、ラスプーチンと将軍たちとの新たな戦い」の著者

高濱 賛

高濱 賛(たかはま・たとう)

在米ジャーナリスト

米政治・経済・社会情勢を日本に発信している。1969年、米カリフォルニア大学卒業、読売新聞社に入社。米特派員、総理官邸・外務省担当キャップ、デスクを経て、調査研究本部主任研究員。98年からUCバークレー校上級研究員。同年から現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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名和 利男 サイバーディフェンス研究所上級分析官