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世界有数のスタートアップ基地が日本に進出?

第20回:ケンブリッジ・イノベーション・センター ティモシー・ローCEO(前編)

2016年8月26日(金)

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 日本でインキュベーションの取り組みは広がりつつある。しかし、海外と比べれば出遅れ感が強い。そこで、今回は、世界有数のインキュベーション組織である米ケンブリッジ・イノベーション・センター(CIC)のティモシー・ローCEOに、世界の流れと日本の向かうべき方向について聞いた(聞き手は、トーマツ ベンチャーサポート事業統括本部長、斎藤祐馬氏。前回の記事はこちらをご覧ください)

斎藤:日本ではインキュベーションの取り組みが徐々に広がりつつはあるのですが、うまくいっている例はまだ少ないようです。そこで、海外で実績を残している世界で一番大きく成功されている、CICの取り組みについて深く聞かせていただきたいのですが。

ロー:なるほど。では、我々のバックグランドからお話ししましよう。
 まずケンブリッジ・イノベーション・センターは、日本だけではなくて米国の中においても結構ユニークな組織です。例えば、サイズ。普通のアクセラレーターとかインキュベーション・センターは入居者が数社から十社で、広さは1000㎡から2000㎡ぐらいです。一方で、我々のセンターは10万㎡クラスですから。

斎藤:10万㎡!

ロー:つまり、サイズが全く違うのです。
 さらに、インキュベーションという言葉にも少し違和感がありあす。私たちが運営しているイノベーション・センターは、インキュベーションの施設とは実は根本的に違うと考えています。インキュベーションとは、基本的に新しい企業家の教育のようなシステムですよね。どうやって新しい会社を設立するかとか、そのためのコツをいろいろ教えて、最初の段階を助けることですね。それは非常に大切だと思います。

米ケンブリッジ・イノベーション・センターのローCEO。日本での留学、そして勤務の経験もある知日派(写真:菊池一郎、以下同)

 世界中にはどうすれば起業家になれるかということが分からない人がたくさんいます。特に日本ではそうですね。起業家を生むことが目標の組織なんですよ。
 しかし、我々はそうではない。米国には、会社のつくり方は分かっている、どうすれば早く会社を大きくできるかも知っている、そんな人たちがたくさんいます。だから、インキュベーション施設には入る必要がないのです。ビル・ゲイツ氏や・マーク・ザッカーバーグ氏、そして、スティーブ・ジョブズ氏――。こうした著名な起業家たちは、インキュベーション施設に入りませんよね。つまり、米国で急激に成長する会社は、インキュベーション施設には参加してない。ほとんど0%ですね。
 では、こうした起業家たちは何をするかといえば、 実は普通は特にどこにも行かずに、自分の事務所を開きます。昔は、ガレージの中に作ったんですけどね。例えば、ウォルト・ディズニー氏や、ヒューレット・パッカード氏などもそうでした。
 以前は、力のある起業家は、自分で独立した場所に会社をつくるのが主流でしたが、ここにきてパターンが変わりつつあるのです。ビジネスのスピードが加速しているので、1、2人で事業を展開しているのでは遅すぎるというわけです。ですから、成長するスタートアップは特にいい大学の周りに集まっている。そこが、イノベーションが起きやすい場所だからです。例えば、マサチューセッツ工科大学(MIT)の周りは、今のところはベンチャーキャピタルから見れば、世界中で投資効率が最も高くなっています。実はカリフォルニア全体よりも頭抜けているのです。

斎藤:そうなんですね。

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「世界有数のスタートアップ基地が日本に進出?」の著者

斎藤 祐馬

斎藤 祐馬(さいとう・ゆうま)

デロイト トーマツ ベンチャーサポート事業統括本部長

1983年愛媛県生まれ。慶應義塾大学経済学部を卒業後、2006年にトーマツに入社。2010年にベンチャーを支援するためにトーマツ ベンチャーサポート(現 デロイト トーマツ ベンチャーサポート)を事実上立ち上げた。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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