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[314]部下に無理難題を吹っかけなさい

2015年10月15日(木)

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部下を褒めることが苦手です

Q はじめまして。いつも楽しく拝見しています。最近、自分が「褒め下手」であることにとても悩んでいます。特に仕事のときに部下を褒めることが下手で、なかなか褒めることができません。もっとも、何人かに悩みを相談したところ、仕事以外の場では人を褒めることができているようなのですが……。仕事はできて当然という意識があるのかもしれませんし、自分の環境を振り返って見ると、子どもの時からあまり褒められた記憶がありませんので、そのせいかもしれません。そこで、自他ともに認める褒め上手であるシマジ先生から仕事での、特に部下に対する褒め方のコツを伺いたく存じます。よろしくお願いします。

(31歳・男性)

ミツハシ:シマジさんがホメホメ大王だということがだいぶ浸透したようで、最近、こうした相談が多いんですよ。

シマジ:ホメホメ大王というのは止めてくれ。ソープ大王みたいで品格が感じられない。ダンディズムの匂いもしない。

ミツハシ:じゃあ、ホメチギラー。

シマジ:なんだそれは。センスの欠片もないな。

ミツハシ:傷つきました。

シマジ:そうだろ。人間というのは、けなされ、怒られると傷つくんだ。傷つけられた人間は、傷つけた人間を本能的に避ける。組織のリーダーが、部下から避けられて得なことなど何もない。

 逆に褒められた人間は、褒めてくれた人間を好きになる。その人のためにもっと頑張ろうと思う。ホメチギラー、さすがミツハシは素晴らしい言語センスをしている。お前は天才だな。

ミツハシ:さらに傷つきました。

シマジ:そうだろ。褒めるときは本気でなければ通じない。全身全霊を込めて褒めなければいけないんだ。

 難しいクライアントから3000万円の契約を取ってきた。これはなかなかの手柄だ。上司はなんて言ってくれるだろう。部下はそう期待しているんだよ。だから、部下から報告を受けた上司は、みんなの前で「凄い! よくやった! お前はわが社の五郎丸だ」と部下が期待していた以上に驚き、喜び、褒めなければ、褒める意味はない。

ミツハシ:「わが社の五郎丸」はいいですね。

シマジ:それくらい言わなければ意味はない。「おお、そうか、良かったじゃないか」じゃあダメなんだよ。手柄を立てた部下は高揚感を抱いている。温度の低い褒め言葉は、折角の高揚感を冷ましてしまう。部下の高揚にさらに薪をくべて燃え上がらせる。そのための褒め言葉だ。

ミツハシ:相談者はそれが苦手なようです。

シマジ:やっぱりこれは、小さい頃から褒められていないと自然にできないのかもしれないな。俺は相談者と逆で、子供時代に母親から褒められまくった。母親は俺の話を聞きたがり、いつもケラケラ笑いながら「本当にお前は面白いことを言うね」と言ってくれた。そのおかげで、俺はもっと母親を笑わせたいと思って、どもりながらも一生懸命面白い話をした。だから、編集長として部下たちと相対するときも、「面白い」と言ってやることが、部下たちをもっと面白い企画に邁進させる一番の方法だと信じていた。

ミツハシ:それもあるでしょうけど、雑誌を面白くするのに関係のない、タクシーの運転手やオフィスの清掃員も褒めまくるシマジさんは、やっぱり対人コミュニケーションの基本が「褒め」なんでしょうね。

コメント5件コメント/レビュー

いつも楽しみに拝見しています。
私はまだ40代前半ですが、戦いを前におのずと部下には笑顔でほめ言葉が出てきます。それは私が人格者なのではなく、この戦いは厳しいが、でも本気で勝ちたい、それだけの意義がこの戦いにはあると思えば、自然と部下の強みにフォーカスされるだけで、さらには「自分を励ます最良の方法は他人を励ますことである」という言葉のとおり利己的なものかもしれません。しかし性格が臆病な私は、だからこそ部隊を安易に死地には送り込まず、十字砲火を浴びせるようなこともしない、そういう静かな覚悟だけは持っているつもりです。シマジ先生には下級指揮官の癒しについていつか語って頂きたいです。ところで下の建築デザイナーの方のコメントは、胸にくるものがあり、勉強になりました。(2015/10/22 19:15)

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「[314]部下に無理難題を吹っかけなさい」の著者

島地 勝彦

島地 勝彦(しまじ・かつひこ)

コラムニスト

「週刊プレイボーイ」の編集長として同誌を100万部雑誌に。各誌編集長を歴任後、2008年11月集英社インターナショナル社長を退き、現在はコラムニスト。シガーとシングルモルトとゴルフをこよなく愛する。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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いただいたコメント

いつも楽しみに拝見しています。
私はまだ40代前半ですが、戦いを前におのずと部下には笑顔でほめ言葉が出てきます。それは私が人格者なのではなく、この戦いは厳しいが、でも本気で勝ちたい、それだけの意義がこの戦いにはあると思えば、自然と部下の強みにフォーカスされるだけで、さらには「自分を励ます最良の方法は他人を励ますことである」という言葉のとおり利己的なものかもしれません。しかし性格が臆病な私は、だからこそ部隊を安易に死地には送り込まず、十字砲火を浴びせるようなこともしない、そういう静かな覚悟だけは持っているつもりです。シマジ先生には下級指揮官の癒しについていつか語って頂きたいです。ところで下の建築デザイナーの方のコメントは、胸にくるものがあり、勉強になりました。(2015/10/22 19:15)

 いつも楽しく読ませていただいています。私の母親もほめ上手でした。あなたには可能性があるのだからとか、ピンクフロイドのエコーズを聞いていたら何か神秘的で良い音楽だねとか、理解者がいるのは励みになります。父の事業の失敗で経済的には苦しい時代もありましたが、夢もって建築デザインの仕事に進みました。
 最初に入った事務所。いろんなタイプの上司がいましたが、パワーハラな人もいましたが、毎日、製図台見に来てポンと肩叩いて眼を細めていく役員。年近く弟のように接し、今のお前は輝いていると言う部長。40年たち、人はおいますが、その時の思い出と建物はまだ残っています。(2015/10/18 19:41)

今週、同じような「部下にチャレンジを要求する」記事がありましたが、この記事の支持率の高さが全てを物語っていると思いました。(2015/10/15 23:21)

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