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[316]全吃音者に「意識は稲妻、舌は蝸牛」を捧げる

2015年10月29日(木)

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吃音者です。出版社で働くためのご指南を

Q私もシマジさんと同じドモリです。昨年末、対人関係が下手な自分はまともに働けないと思い悩み、就活を延期するために今年度の休学を決めました。今年前半は校閲のバイトや、中国の学生と勉強会をするサークルをして、いい時間を過ごしました。3月まで中国に語学留学をしますが、来年度は就活をするつもりで、一番の希望は出版社です。読まない日がないくらい本が好きで、乗り移り人生相談を含めて、言葉の力に何度も救われてきました。言葉を通じて、人が生きやすくなる役に立ちたいです。しかし、かつてよりマシになりましたが、ドモリも一因となって対人の苦手意識があります。私が出版社に就職し、働いていくためのご指南をお願いします。

(22歳・男性)

シマジ:同士からの相談か。22歳くらいだと、ドモリであることがコンプレックスになるかもしれないが、この道の先輩としてアドバイスすれば、こんなもの人生において何てことはないんだ。開高(健)文豪が俺に送ってくれた名コピー「意識は稲妻、舌は蝸牛」だよ。頭に次々と言葉がひらめく速度に舌がついていかない。つまり、ドモリは発想力が豊かで、言語能力が高い証拠だと思えばいい。

 偉大なる文豪が「意識は稲妻」と言ってくれたんだから、それを誇りに思ってほしいね。

ミツハシ:でもそれはシマジさんに送られた言葉でしょ。

シマジ:経緯としてはそうだが、こんなに素晴らしい言葉を独り占めにしてはいけない。この名コピーは人類1億5000万人の全ドモリの共有財産にしようじゃないか。

ミツハシ:吃音者は全世界で1億5000万人ですか。

シマジ:人類の約2%はドモリだと言われている。この割合は人種や言語を問わずほぼ一定だそうだ。ということは、全人類の中に等しく「ドモリ遺伝子」が組み込まれているのだろう。その遺伝子が人類10万年の歴史を生き延びてきたということは、ドモリには何らかの有用性があったということになる。生存戦略上、不利であればこの遺伝子はとっくに淘汰されているはずだ。

コメント5件コメント/レビュー

ハリウッド映画では立て板に水の体でとうとうと法廷で話す弁護士達が登場しますが、アメリカにはどもりながらの弁論で「この人は一生懸命依頼人を弁護している!」と陪審員を感激させ、味方にしてしまう敏腕弁護士もいるそうです。
相談者には吃音を克服して第二次世界大戦時のイギリスを統治したジョージ六世の映画『英国王のスピーチ』を観て、実際のスピーチを聴いて欲しい。いずれも身体的なハンデが決してキャリアを妨げず、逆に人々に強い感銘を与え、動かす原動力となった例だと思います。(彼らの弁護士、国王としての資質が高い事は勿論ですが)
また、相談者は吃音を嗤うような思いやりのない、底の浅い人間を出会った瞬間に見抜く事の出来る強力なリトマス試験紙を手にした、非常な強運の持ち主とも言えますね。あとは縁とセンスで13年後に人生の真夏日を掴みとられますよう。(2015/10/30 21:10)

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「[316]全吃音者に「意識は稲妻、舌は蝸牛」を捧げる」の著者

島地 勝彦

島地 勝彦(しまじ・かつひこ)

コラムニスト

「週刊プレイボーイ」の編集長として同誌を100万部雑誌に。各誌編集長を歴任後、2008年11月集英社インターナショナル社長を退き、現在はコラムニスト。シガーとシングルモルトとゴルフをこよなく愛する。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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ハリウッド映画では立て板に水の体でとうとうと法廷で話す弁護士達が登場しますが、アメリカにはどもりながらの弁論で「この人は一生懸命依頼人を弁護している!」と陪審員を感激させ、味方にしてしまう敏腕弁護士もいるそうです。
相談者には吃音を克服して第二次世界大戦時のイギリスを統治したジョージ六世の映画『英国王のスピーチ』を観て、実際のスピーチを聴いて欲しい。いずれも身体的なハンデが決してキャリアを妨げず、逆に人々に強い感銘を与え、動かす原動力となった例だと思います。(彼らの弁護士、国王としての資質が高い事は勿論ですが)
また、相談者は吃音を嗤うような思いやりのない、底の浅い人間を出会った瞬間に見抜く事の出来る強力なリトマス試験紙を手にした、非常な強運の持ち主とも言えますね。あとは縁とセンスで13年後に人生の真夏日を掴みとられますよう。(2015/10/30 21:10)

 幼少の頃に父の破産があり慣れない環境に引っ越したのか、今でも記憶にあるが小学生の頃にいわゆるチック症を起こしていたような記憶がある。やがて青春期迎えていくと吃音の傾向に気付く。ただ語る言葉で表現が難しく感ずる分、文章、絵画などの力が磨かれたと思う。
 社会人となり人前にでることは、周囲も吃音があったのか、司会とか発表するのは、他の人。ただ業務的な責任者は勤めていたが、そこでは引いていた気がする。
 今は、仕事から離れて僧職についていている。いつの間にか、生きるべき道を人に話をする時に、話をしている自分があった。時には、早い風、ゆっくりとリズムをつけた風のごとくの言葉で話をしている自分に驚いた。
 一点言えることは、万人すべてアナウンサーのごとくにならなくても、内容を聞いてくれる人は多い。
 イギリス国王も、吃音ではなかったか。(2015/10/29 23:04)

才能というのは勢いのある業界に集まり、その勢いが陰れば才能は逃げていく。

まぎれもなく社会の真実、摂理ですな。(2015/10/29 12:03)

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