• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

レギュラーではゼロ勝でもシニアで賞金王

最終回:信念を曲げて栄光をつかんだ三好隆プロ

2015年7月10日(金)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 目標を設定したら皆さんはどうしますか?手段や方法を選び、プロセスをイメージしますか?
 では、目標を達成するための手段や方法、プロセスに先入観念や思い込みはありませんか。これを成し遂げるためには、こうすべきだとか、これまでそうしてきたのだからこれからも手段や方法、プロセスは、これまでのものを少しアレンジしてとか。もし、失敗したら、基本を元にもう少し新しい何かをプラスしなくてはいけないと考えるとか。しかし、それらは全て、皆さんがこれまでに経験してきたことが基本になっているのではないでしょうか。
 これまでに否定してきたことや、方法、自分には向いてないと避けてきた方法や手段に取り組んだことはありますか。今回ご紹介する三好隆プロは、これまで避けてきた、いやもっと極端な言い方をすれば、そんな方法や手段はアスリートとしてふさわしくない、とまで思っていたことをやってみた人です。いわば、信念を曲げてまで新しい手段や方法を選び栄光を手に入れた人なんです。
 レギュラーツアーでは1勝もできなかったプロゴルファーでしたが、50歳以上で参加できるシニアツアーでは賞金王になりました。そこには、どんな心の変容があり、どんな取り組みをしたことが賞金王につながったのか。目標を決めたら、これまでにとったことのない方法や手段を選んでみる勇気を持つこと。信念や経験や先入観念を取り払うのは難しいことです。しかし、新しい世界を見るためには、時にはそのようなチャレンジや変化が成功を呼び込むきっかけになることを三好プロは教えてくれます。
 著者はサンフランシスコ州立大学に留学中、あこがれの経営者に会うことができました。当時ご存命だったソニーの創業者、盛田昭夫さんです。サンフランシスコ州立大学で講演した時に、幸運にも直接話す機会に恵まれました。握手を交わし直接もらった言葉を連載の中締めとします。この言葉は、今回ご紹介する三好プロがとった行動そのものです。また、ビジネスの世界で多くのイノベーションを起こしてきた盛田さんならではの言葉です。まさに、Top of topsから今の日本への警鐘にも聞こえます。そして、日本のビジネスパーソンや著者自身へのエールにも聞こえるのです。
 「Now is the time for changing, And do not miss any sign for changing.(さあ、変わるときだ。変化のサインを見逃すな)」

 (前回の記事はこちらをご覧ください)

 どのプロも同じように語っているが、三好隆プロもツアーで戦うための必要経費を大きな負担として捉えている。

 そのため三好プロは、早いうちにツアーを断念してレッスンプロに転向する。50歳未満のレギュラーでは勝利はなかった。ところが、50歳からのシニアでは、年間3勝して賞金王にまでなる。

ツアーから撤退したのに、シニアでは賞金王

 このプロセスには幾つかの要因が重なっている。50歳という節目を前に初めて海外でオフのトレーニングを実施したこと。さらに避けていた長尺のパターを使用するようになったことだ。これらが結果につながった。

 彼のようなプロセスを経れば賞金王になれる、とは到底言い切れないが、少なくとも三好プロの場合には、冬に暖かい海外で練習することが思いのほか効果を上げた。また苦手の短いパターから、長尺のパターに変えたことが幸運につながった。

三好 隆(みよし・たかし)
1951年7月28日生まれ。香川県出身。タニヤゴルフ所属。会社員を経て78年にプロテスト合格。勝利がなく、37歳でツアーを断念。海外の合宿で長尺パターを習得して、2001年からシニアに参戦。05年には3勝して賞金王に輝く。10年に肺がんを患うが再起、11年の賞金ランク9位を獲得

 三好プロはもともと柔軟な思考を持っていた。レッスンプロに転向したときに、「人を指導することによって、自分も学ぶことがある」とポジティブに捉えている。

 一方で、患っていた肺がんから再起し、人生何があろうと「怖がることがあるのだろうか」と悟りに近い考えに達している。

 ゴルフに対してある程度割り切り、一方で挑戦することも忘れてはいなかった。さらに病気を乗り越えたことで栄光を手に入れたのだ。

コメント0

「プロゴルファーの人生劇場」のバックナンバー

一覧

「レギュラーではゼロ勝でもシニアで賞金王」の著者

多賀 公人

多賀 公人(たが・きみと)

KSB瀬戸内海放送キャスター兼プロデューサー

1963年岡山県生まれ。青山学院大学を卒、サンフランシスコ州立大留学、神戸大学大学院経営学MBA。ニュースキャスターの傍ら、ゴルフの実況歴は20年以上。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

面倒くさいことを愚直に続ける努力こそが、 他社との差別化につながる。

羽鳥 由宇介 IDOM社長