• ビジネス
  • xTECH
  • クロストレンド
  • 医療
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版
  • 日経BP

日本型経営の記憶、そして再評価への期待

日本人の寿命と同様、日本企業の命は長い

2017年6月28日(水)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

日本型経営が華やかなりし頃

 ずいぶんと昔の話になるが、私がMBAを取得するために勉強をしていた頃、日本企業のマネジメントは、憧れの的であり、研究すべき対象であり、そして欧米企業が取り入れるべき仕組みだった。

 当時、斬新なビジネスの手法や、マネジメントコンセプトは日本からやって来て、世界中で取り入れられた。欧米やアジアでも著名なソニー創業者の盛田昭夫氏、本田技研(ホンダ)創業者の本田宗一郎氏など、優秀な企業リーダーを生み出したのも日本である。

ソニーの創業者のひとり、盛田昭夫氏(1921年~1999年)。(写真:David Lomax/Camera Press/アフロ)

 近年、日本型経営が話題に上ることがめっきり少なくなってしまったのは残念だ。欧米やアジアの企業が日本企業に学ぶことはまだたくさんあると私は思っている。経営やマネジメントなどの手法や企業風土を、振り返ってみよう。

 1990年代初頭、トヨタは「グローバル戦略」の中で欧米の主要自動車メーカーと競合していくために生産方式の改革を行っていった。同時にマネジメントや生産管理などについて新しい方法も生み出された。たくさんの手法が生み出され、社外にも伝えられたが、私にとって印象深い一つを挙げれば、それはトヨタの「5つのなぜ」だ(「なぜなぜ分析」ともいわれる)。持続的な改善のプロセスのなかで、繰り返し「なぜ」を問う(例えば、その問題が起きた本質的な原因を「なぜ」を繰り返すことで突き詰めていく)。そして問題発生の本質的原因を見つけることで、最善の解決案を導き出す手法である。生産現場のカイゼンだけでなく、営業や経理といった部門でも業務改善のために幅広く活用されている。

経営者、従業員、取引先企業が一丸となり業績向上に取り組む

 また、松下電器グループ(現パナソニックグループ)は、コストダウンによって欧米のライバル企業と競合したグローバル企業の先駆けである。当初は製品をコストよりも安く発売し、マーケット内でのシェアを上げて、コストダウンを可能にする。その積み重ねで業界のリーダーとなって、製品発売当初の損失や投資は後から回復する。マーケットを支配すればするほど、競合企業の存在は相対的に弱まるので、少々なら価格を上げることも可能となってくる。

 日本型経営の長所は、経営者、従業員、取引先企業が一丸となって業績向上に取り組むことだ。例えば、日本の「大企業」の特徴を表す言葉として「系列」がある。これは多岐にわたる業種の企業が複合して、巨大企業グループを形成するものだ。強力な中央集権のもと、グループ内部の銀行など金融会社と連携して、経営戦略やファイナンス計画も練る。

 日本企業は、日本型経営や、グループ・系列の結束を活用して、多岐にわたる業種で世界のリーダー的存在へとのぼりつめた。

コメント4件コメント/レビュー

コメントの
>少数者の意見にも耳を傾ける姿勢が必要なのだ。少数意見の中にも優れた考え方が少なからずあるからだ。私はそういった良識を多数決で無視し続ける風土になってしまったと考えている。

ここまではまだいい
多数派少数派は別にしても、アイデアのみを取り上げずに、言葉遣いや発言者の個人・社会的属性、感情・印象に強く左右されるのがまず問題だからそこを何とか教育で改善するのが先。

>現在の政治家を見ても、相手の意見を聞く様なフリはしても、理解もせずに否定する人が多い。
>特に与党に多いのは困った事だ。

これは目が曇りすぎだ。
多数派の方が強者であるわけで、少数派は譲歩をお願いする立場であるにもかかわらず、
内容や建設的意見を戦わせるどころか、
ひたすら反対、議論・譲歩無しで要求を突きつけるだけ、
警察の別件逮捕のような搦め手の個人の足を引張る戦い方。
これをひたすらやられると、前に挙げた個人の印象と属性、オダジマのアベ嫌いのように
>相手の意見を聞く様なフリはしても、理解もせずに否定する
ようになって全く不思議も無い。

与党に多く見えるのも当然だ、多数決で強いのでお願いを聞いてあげる必要性が薄いからだ。
あれだけマスゴミがヨイショしても野党の支持率が上がらないのを見ても判るとおり、
与党に突きつける内容自身も行動も与党の行動より酷いと判断されている。
つまり、多くの国民にも賛同が得られていないように、

>少数意見の中にも優れた考え方が少なからずある

これが殆どないからに過ぎない。

少数意見側が、議論をし、大多数の要望を損ねない範囲でよりよい着地点を探すという努力が全く足りず、結果的に敵対した挙句、成果無し側の着地点に付くだけのアホ行動をしているのが悪い。
まずはそこから。(2017/06/29 00:48)

オススメ情報

「1分で読める経営理論」のバックナンバー

一覧

「日本型経営の記憶、そして再評価への期待」の著者

イニゲス

イニゲス(さんてぃあご・いにげす・で・おんそにょ)

IEユニバーシティー学長

マドリッド・コンプルテンセ大学法学博士。IEビシネススクールMBA修了、オックスフィード大学レコグナイズド・スチューデントに選ばれる。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

コメントの
>少数者の意見にも耳を傾ける姿勢が必要なのだ。少数意見の中にも優れた考え方が少なからずあるからだ。私はそういった良識を多数決で無視し続ける風土になってしまったと考えている。

ここまではまだいい
多数派少数派は別にしても、アイデアのみを取り上げずに、言葉遣いや発言者の個人・社会的属性、感情・印象に強く左右されるのがまず問題だからそこを何とか教育で改善するのが先。

>現在の政治家を見ても、相手の意見を聞く様なフリはしても、理解もせずに否定する人が多い。
>特に与党に多いのは困った事だ。

これは目が曇りすぎだ。
多数派の方が強者であるわけで、少数派は譲歩をお願いする立場であるにもかかわらず、
内容や建設的意見を戦わせるどころか、
ひたすら反対、議論・譲歩無しで要求を突きつけるだけ、
警察の別件逮捕のような搦め手の個人の足を引張る戦い方。
これをひたすらやられると、前に挙げた個人の印象と属性、オダジマのアベ嫌いのように
>相手の意見を聞く様なフリはしても、理解もせずに否定する
ようになって全く不思議も無い。

与党に多く見えるのも当然だ、多数決で強いのでお願いを聞いてあげる必要性が薄いからだ。
あれだけマスゴミがヨイショしても野党の支持率が上がらないのを見ても判るとおり、
与党に突きつける内容自身も行動も与党の行動より酷いと判断されている。
つまり、多くの国民にも賛同が得られていないように、

>少数意見の中にも優れた考え方が少なからずある

これが殆どないからに過ぎない。

少数意見側が、議論をし、大多数の要望を損ねない範囲でよりよい着地点を探すという努力が全く足りず、結果的に敵対した挙句、成果無し側の着地点に付くだけのアホ行動をしているのが悪い。
まずはそこから。(2017/06/29 00:48)

こういう事は外部から指摘された方が、多くの人が「成る程!」と感じる事が出来る。これも日本の特質と言える。日本型経営の良いところまで多くの企業が失ってしまった様だが、かと言って「個人主義」が確立されたとは言えない状況にある。世界に君臨した日本型経営の企業が世界のトップから落ち込むと同時に自信を失い、只々新たに世界に君臨する欧米企業のモノマネをしているだけであり、企業文化や社会生活までもが欧米化された訳ではない。正月になれば近くの神社か有名な神社に行って初詣をして賽銭箱に金を放り込む。結婚式も和式であれば殆どが神式なのだが、本人達に「神道」の意識はない。葬式では坊さんにお経や戒名を頼むが、名目上「仏教徒」であるがお経の一つも暗唱出来ない。日本の課題は、先ずは個人主義をしっかり確立する事だと思う。「多数決」が民主主義の基本とは言え、それが全てではなく、少数者の意見にも耳を傾ける姿勢が必要なのだ。少数意見の中にも優れた考え方が少なからずあるからだ。私はそういった良識を多数決で無視し続ける風土になってしまったと考えている。現在の政治家を見ても、相手の意見を聞く様なフリはしても、理解もせずに否定する人が多い。特に与党に多いのは困った事だ。経済界でも同じ事が起きているのではないか?そういった事が会社経営を硬直化し新たなステップアップを出来ない主因になっている様な気がする。仲間内から出てくる少数意見には耳を傾けないのに、外国から同じ意見が出てくると熱心に聞いてしまう。そんな自分を客観的に観察できる目を持つ人が増えれば、未来は暗くもない。(2017/06/28 11:09)

いわゆる経済の先行きについては、悲観・楽観もない、判らない―からだ。書店店頭には経済雑誌や専門誌が毎日山のように積まれるが、この方の、個々のアナリストの予想や見かたに他ならず、考えてみると私、爺が思っているのと変わらないのかも知れない。相場(師)という由縁だろう。それにしても斯様な世情で「日本型経営の記憶、そして再評価への期待」記述には快哉を叫んだ。爺にはうまく言えなかっただけ サとは、負け惜しみか。でも嬉しい ネ。なににでもグローバル、辟易していたものだ。自信を持て自信を!と言っても、言い聞かせても聞く耳のない働き手たち。そんなことで、どうする!は、叱責でも叱正何れでもない。ものの見かたと考え方なのでは?なのだが世の中が風評に横溢し疲れているのだろう。先行き不透明で政治が悪いから等々いうのは勝手だが、自らは、そんな状況下でも生活して行くのにどうするかを考えよう。思いつかないなら斯かる記事からヒントを、夢を描かせて貰うのはどうだろう。気に食わないまずい周りの情況をなんらかのスイッチチエンジでうまくしよう ヨ。楽観と悲観の間には裏道や近道もあるがド真ん中の道があるかもしれないと信じて臨もう。経済に、損得勘定や利害得失は千差万別、ご正道というのがあるのかないのかは判らない。が、歩みつづけなければならない事は確かなのだ。少なくとも爺は勇気を貰った事に感謝する。(2017/06/28 09:16)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

大学、社会で伸びる人材に なれるか否かは、高校の教育環境に 大きく左右される。

溝上 慎一 京都大学高等教育研究開発推進センター教授