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「素敵なオフィス空間」では会社は良くならない

2015年8月10日(月)

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 有効な人材活用のためにオフィスのデザインがいくら美しくても、それが実際どう使われているか、という現実との間には差があるものだ。伝統的な職場空間に替わる新しいコンセプトのオフィスデザインにその好例が見られる。

 20世紀の終わりまで、会社というものはマネジャーや管理職者たちの執務室(部屋の大きさはその地位に比例した)の集合体であった。独立した小部屋になっていることもあればデスクによって仕切られているケースもある。あのビリー・ワイルダーの映画「アパートの鍵貸します」に出てくるようなスタイルのオフィスだ。

アドレス・フリーとは名ばかり…

 ある業界(具体的にはマネジメント業界)では、オフィスのレイアウト一新に着手した。というのは顧客との打ち合わせやマネジメント業務で社員が自社オフィスを使わず、社外に出ているケースが多いため、オフィスの賃貸コストを必要最小限に詰めていくこと(オフィス効率を高める)が必要となっていたのだ。

 そこで、社員の決められたデスクがない“アドレスフリー”と呼ばれる新しい形が現れた。この新しいオフィスレイアウトは、企業の上下関係を重んじる世代にとっては受け入れがたいものであった。アドレスフリーとはいいながらも、一番いい場所に子どもたちの写真や個人のカレンダー、観葉植物を飾って、さり気なくテリトリーの主張を行っている、というケースも少なくない。

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「「素敵なオフィス空間」では会社は良くならない」の著者

Cサイモン

Cサイモン(くりすてぃーな・さいもん)

IEビジネススクール教授

スペインのマドリード自治大学で心理学の学位を取得、英オープンユニバーシティで技術のPh.D.を取得。2000年からIEビジネススクールの人材管理教授。2008年からIE大学の心理学部長。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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