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優しい管理職は得か、損か?

2015年12月7日(月)

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 筆者はいま、いくつかの国際的メディアで報道された「性別やその人が優しさによって社員の給料に差が出る」というある調査結果を読んだところだ。報道によると、優しい社員はあまり優しいとはいえない社員の給料と比べると5~18%損をしているという。これはニュースソースをじっくりと吟味する価値がある興味深いデータである。

 この調査結果は世界的に報道されたが、いくつかのポイントについて掘り下げてみたい。まず調査対象となっている社員やマネジャーは米国人であり、この結果を普遍化することに疑問を感じる。

 アングロサクソン文化は他のどの文化よりも能力主義的で個人主義的、つまりその人が成果を上げればよしとされ評価される社会だ。

 別の調査(やはり米国のものだが)では攻撃的な性格の同僚が評価される傾向があるとしている。ラテン系の社会や東洋では組織の中での行動規範は異なっており、攻撃的というよりは共同で事にあたるのがよしとされる社会である。米国由来の人材マネジメントの考え方が別の国や文化圏では通用しないことが多いのはそのためだ。

男性は優しい方が損をする

 「優しさによる給与損失」といっても実はそれが男性か女性かによって異なる。18%損をしているのは男性で女性たちは5%。つまり親切で協力的な男性は同じ性格の女性よりも損をしているということになる。給与のギャップはその社員が男性か女性かによって変わってくる、ということだ。

 これは非常に興味深いデータだ。というのは私たち女性が直面する「ガラスの天井」という現象をうまく説明しているからだ。そもそも会社という組織は我々女性たちが作ったものではないので、共感力に優れ、社会性に富む女性的スタイルが男社会にうまくあてはまらない。

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「優しい管理職は得か、損か?」の著者

Cサイモン

Cサイモン(くりすてぃーな・さいもん)

IEビジネススクール教授

スペインのマドリード自治大学で心理学の学位を取得、英オープンユニバーシティで技術のPh.D.を取得。2000年からIEビジネススクールの人材管理教授。2008年からIE大学の心理学部長。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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