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中国市場への進出で有望なのはサービス業

中国人旅行者の需要を取り込むにはどうすればいいか

2016年3月1日(火)

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人件費が高騰した中国で製造業の会社が利益を出すのは難しい。日本企業がこれから中国市場に進出して成功するチャンスがあるのはサービス業だと宋氏はみる。ただし、小さな会社が中国に進出するなら、長い期間をかけて相当辛抱強く取り組まなければうまくいかない。その一方で、中国人の訪日客が大きく増えているので、中国市場に進出しない企業にも、中国人の需要を上手に取り込むことが重要になっていると語る。

 中国では製造業の会社が利益を出すのはますます難しくなってきました。よく言われるように、人件費が高くなっているためです。製造業の日本企業が今から中国に進出しても、成功するのは困難でしょう。

 チャンスがあるのはサービス分野です。中国ではお寿司のチェーン店やコンビニエンス店など、サービスや小売りの会社が儲かるようになってきました。製造業に比べると、サービスや小売りの分野では、中国企業の実力がまだ立ち遅れている面があります。

信頼できる中国側のパートナーを見つけることが大切

 こうした分野なら、信用できる中国側のパートナーが見つかれば、日本企業にも中国市場に進出して成功するチャンスがあります。中国側のパートナーが重要なのは、役所や地元の人たちと良い関係を築くためです。

 ただし、私はよほどのことがない限り、小さな会社は海外に出ないほうがいいと思っています。日本のサービス業は競争が過剰なほど厳しくて、従業員がどんなに残業して頑張って働いても利益を出すのは本当にたいへんです。でも、そこで頑張れているからといって中国市場に進出してすぐに成功できると思うのは甘い夢にすぎません。

宋文洲(そう・ぶんしゅう)氏
1963年中国山東省生まれ。中国国費留学生として85年に北海道大学大学院に留学し、工学研究科の博士課程修了。89年に起きた天安門事件のため帰国せず、札幌の会社に就職したが、すぐに倒産。92年にソフトブレーンを創業し、独自開発の営業支援ソフトの販売やコンサルティング業務で会社を成長させた。2005年に東証1部に上場。42歳でソフトブレーンの経営から引退し、生活の拠点を北京に移す。

 小さな会社が中国に進出したいなら、8~10年くらいの長い期間をかけて、辛抱強く取り組むつもりでなければうまくいきません。小さな会社の経営者が自分の代だけでできることではありません。自らの後継者との連携プレーで取り組むことが求められます。

 どんな会社が中国に進出すべきかというと、日本で事業を全国展開している会社です。日本の人口動態からいって、そういう会社は海外に進出するしかありません。そうでなければ将来、会社を維持するのが難しくなります。

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「中国市場への進出で有望なのはサービス業」の著者

宋 文洲

宋 文洲(そう・ぶんしゅう)

ソフトブレーン創業者

1963年中国山東省生まれ。92年にソフトブレーンを創業し、東証1部上場に導く。42歳でソフトブレーンの経営から引退し、生活の拠点を北京に移す。今年2月に『日中のはざまに生きて思う』を出版した。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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