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経済危機の「3年後」を調べてみました

“悲鳴相場”に投資家が取るべき態度とは

2016年7月1日(金)

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 UBS証券ウェルス・マネジメント本部ジャパン・エクイティリサーチ・ヘッド エグゼクティブ ディレクター、居林通さんにお願いしてご寄稿をいただいている本連載だが、今回は初心者向けスペシャル版。英国の「EU離脱」という国民投票の結果を受けて、「この事態を投資家としてどう見るか」を、居林さんと、本連載および「(Yが)キーパーソンに聞く」の担当者、編集Yが対談の形でお送りします。

―― 前回の「“英国離脱”が株価に与える影響は?」で、UBSウェルス・マネジメントの予想は、「英国はEUに『僅差で残留』」が基本シナリオだと書かれていましたが。

居林 通(いばやし・とおる)
UBS証券 ウェルス・マネジメント本部 ジャパン・エクイティリサーチ・ヘッド エグゼクティブ ディレクター 1992年から2003年まで、国内大手投資信託にてアジア株および日本株のファンドマネージャーを歴任。その後2003年から2006年まで、ヘッジファンドにて日本株の運用などに携わった。2006年9月、UBSウェルス・マネジメント部門のアナリストとしてUBS証券に入社。富裕層顧客に向けて、日本の株式、経済動向を分析し、国内・海外に発信している。日経CNBCなどにコメンテーターとして出演する傍ら、日本経済新聞、日経ビジネス、ロイターなどの各種メディアでも解説記事、インタビューなどを通してUBSのハウスビュー(投資見解)を提供している。

居林 通さん(以下居林):予想外の結果で、驚きました。

―― とはいえ、コラムの趣旨としては、意外な事態こそ投資家の力が試される、というお話しでしたね。

居林:「悲鳴相場」っていう言葉をご存じですか。

―― いえ、初耳です。

居林:「英国がEU離脱!」で、キャー、「円高!」で、またキャー、という、悲鳴が上がる度に動く相場ですね。世界中の市場が過去に何度も経験しています。でも、こういうのはジェットコースターに乗っているのと同じなのです。

―― といいますと?

居林:こちらをご覧下さい。

経済危機時に金融市場はどう動いたか?

―― ブラックマンデーからリーマンショック、そして東日本大震災に今回の英国EU離脱まで、よくも揃えましたね…。

居林:ええ。私はこういうのを作るのが好きなのです。さて、「当事国指数」は、危機の期間に、その国の株式市場が示した高値と安値の振れ幅(※高値を100として、安値がどれほどの割合かを示す)、次の列が、最安値から3年後にその市場の株価がどこまで戻していたかを見たものです。

―― たとえばリーマンショックならば、これを受けてダウ平均が-44%、ほぼ半値になって、そこから3年後は117%ですから、高値を倍以上更新している(高値を100として、そこから117%増)ということですね。

居林:どれを見ても、3年経ってマイナスになっている事例はありません。もちろん、今回の英国のEU離脱による影響はどの程度なのか未知であるわけですが。

パニックで間違った株価が出現する

―― その右の「NY DOW」の列はなんですか?

居林:これは、自国以外の市場が経済危機にどの程度反応するのかを見るために置いたデータです。もちろんリーマンショックのように、米国発の場合は同じ事になってしまうのですが、たとえば1998年のロシア金融危機をごらんください。

――  ドイツ市場のDAX指数が-37%で、ダウが-19%と、だいたい半分くらい下げているんですね。

居林:そうです。で、このくらいの割合が、いわゆるセンチメント、悲鳴相場の反応なのではないかと私は考えています。自国とはほぼ無縁の経済危機に、「なにかよくないことが起こりそうだ」「この危機は波及する」と妄想をふくらませて、「これ以上のリスクを避けたい」と、売らなくてもいい株を売ってしまう。ダウで見ると、だいたい当事国の半分くらいの下げ方になります。

―― ははあ。

居林:連載でもしつこく申し上げていますが、フェアバリュー、正しい値動きをしている市場で投資をしようとしても収益は狙えません。投資家は、自分の信じるロジックと整合しない動きを市場が示した時に「市場が間違えている」と、打って出て収益を上げねばなりません。

 と、かねて書いてきたまさにその「市場が間違える」事態を直に感じられるチャンス…いえ、いわゆる“経済危機”の実例となりそうな出来事が起こりました。前回も予測としてこれに触れましたが、めったにないことですので、改めてご紹介しておきたいと考えたわけです。

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「経済危機の「3年後」を調べてみました」の著者

居林 通

居林 通(いばやし・とおる)

UBSエグゼクティブ ディレクター

2006年9月、UBSウェルス・マネジメント部門のアナリストとしてUBS証券に入社。富裕層顧客に向けて、日本の株式、経済動向を分析し、国内・海外に発信している。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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