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迷惑な「議論好き」には口で勝たず裏技で勝つ

2017年5月10日(水)

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 会議の場でも、チーム内や個人間のやりとりにしても、やたらと議論をしたがる「議論好き」な人は迷惑な存在です。議題がややこしいわけでもないのに、議論好きな人がかき乱すのでなかなか決まらない。人の意見に必ず反対して議論をふっかける人のせいで活発な意見交換ができない。そういった困りごとに直面している人もいらっしゃるでしょう。今回は、迷惑な議論好きを上手くあしらう華僑流の処世術をお伝えしたいと思います。

 もちろん、議論することによって多様な意見が引き出されたり、盲点が明らかになったりするなど議論のメリットはたくさんあります。周囲にとって迷惑となるのは、議論することを目的に議論を挑む「議論好き」です。分かりやすいのは好戦的な人です。人の提案や意見の粗探しをして議論に持ち込む、このような人は「議論好きです」「面倒かけます」と顔に書いてあるようなものですので、周囲もそういう人だという前提で距離を置いて付き合っていることが多いでしょう。

 また、「君はどう思う?」と意見を求めておきながら、相手の意見が自分と違えば「それは違うんじゃない?」と論破しにかかる人もいます。相手の意見を尊重するように見せかけて自分の考えを押し付けようとする、このようなタイプは一見分かりにくいので、距離の取り方に注意が必要です。

 いずれにしても、議論に勝つことで自尊心を満たそうとする傾向があるという点は同じです。根底にはコンプレックスがあったり、早く結果を出そうとするがゆえの焦りがあったりするので個々を見極めて対策するのがベターですが、共通して言えるのは「議論好きを議論で言い負かしてはいけない」ということです。言い負かせばしつこく仕返しをされ、邪魔をされるのは目に見えています。議論好きのターゲットになって得なことなど一つもありません。

「不敗」のポジションで戦わずして勝つ

 議論好きとは関わらないのが一番ですが、そうもいかない場合、直接戦わずにこっそり勝つ方法を知っておけば安心です。

 「戦わずして勝つ」といえば、『孫子の兵法』。日本でもメジャーな中国古典の一つですから、ご存知の方は多いでしょう。孫子は、勝つといっても、自軍にも敵軍にもダメージが少ない勝ち方が良い勝ち方だと伝えています。それには敵の戦意を喪失させるのがベストですが、圧倒的な力の差がない限りなかなか難しい。

 そこで重要なのが、勝ってはいないが負けてもいない「不敗」の状態を保つことだと孫子は説いています。自らは不敗の立場にあって、敵の敗形に乗ぜよと。つまりこちらは守りを固めて隙を見せず、相手に隙ができたところで仕掛ければいいというわけです。

 華僑はこの考え方をベースにしつつ、さらに慎重です。味方の少ないアウェーでお金儲けをしようとする華僑にとって、分かりやすい勝敗はリスクです。はっきりと相手を負かしてしまえば敵を増やしますし、負ければ利益を奪われてしまいます。ですから相手に隙があっても自分が直接攻めることはしません。相手が自滅したような形にもっていくことを考えます。

コメント9件コメント/レビュー

いわゆるファシリテーションスキルですね。
本来は、ファシリテーターの次長がうまくコントロールすべきなのでしょうが、必ずしも司会がうまく仕切れるわけでもない。

そういう時に議論が横道にそれないようにベクトルを合わせるため、グラフィックを活用するとまとめやすい。
ファシリテータ本を読めば、その辺は詳しく解説されてます。
ただ、知るのは簡単、実際にやるのは難しいです。

日本の会議は、どちらかというと自由闊達な意見が出ない問題の方が多いと思います。
昔は議論好きな人が多かったんでしょうね。(2017/05/11 16:57)

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「迷惑な「議論好き」には口で勝たず裏技で勝つ」の著者

大城 太

大城 太(おおしろ・だい)

前仲原物産社長

大学卒業後、外資系金融機関、医療機器メーカーを経て、華僑の大物と言われる人物に師事。起業1年目でアルバイトと2人で年商1億ビジネスを作成。現在、前仲原物産、エスディーメディカルなど5社の代表を務める。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

いわゆるファシリテーションスキルですね。
本来は、ファシリテーターの次長がうまくコントロールすべきなのでしょうが、必ずしも司会がうまく仕切れるわけでもない。

そういう時に議論が横道にそれないようにベクトルを合わせるため、グラフィックを活用するとまとめやすい。
ファシリテータ本を読めば、その辺は詳しく解説されてます。
ただ、知るのは簡単、実際にやるのは難しいです。

日本の会議は、どちらかというと自由闊達な意見が出ない問題の方が多いと思います。
昔は議論好きな人が多かったんでしょうね。(2017/05/11 16:57)

この話の内容は、迷惑な議論好きが会議のメンバーにいる場合の対処方法であって、全ての会議にこのようなスタンスでいろというわけではないですよね。
普通に文章を読めばわかると思うが…。
読解力が足りない人ほど、偉そうな批判をしてくるように感じます。
…などと攻撃してみる('ω')ノ(2017/05/11 12:07)

「迷惑な議論好き」と決めつけているのは本当に正しいのだろうか?
議論をしている側が大事な点を議論しようとしているのに、不当に向き合っているだけではないか?

もしそうだとしたら、問題があるのは「議論好き」の人間ではなく、議論を受け付けない人間や組織の側だ。
そういった自由闊達な議論を歓迎せず、ことなかれ主義の組織にいる人間がこの記事を書いた者のような反応をするのではないか。
その人達にとって「迷惑」だからと言って、物事の筋や会社の利益に照らして悪い訳ではない。

実際、私が見てきた中でも、議論を経験した人間から見て(多少の意見が整理しきれていない点があったとしても)大事なポイントなのに理解しようとせず勝手なイメージで煙たがっている例が少なくない。
「言いたいのはこういうことか?」という確認を1つ入れてあげれば、その場にいる人間にとっても質問者の意図が伝わり、議論が整理され活発になっていくような場面はかなり多い。
(あえて「議論好き」の人間側に言えることがあるとすれば、質問の意図を明確にすることだろう。それだけで「煙たがられる」ことはその組織に問題が無ければかなり減るはずだ。)

こうしたレッテル貼りが起きるのは、元々の国民性に加えて日本人が議論自体を学んで来なかったことが原因だろう。
10年前であればむしろ議論を積極的に行える組織風土に変えて行こうという流れがあったが、今では逆のベクトルになり若い世代にもそうした「上の人間」達の意向を「忖度」する傾向さえあると感じる。
議論を歓迎しない組織が中長期的には低迷していくことは既に立証されている。
歴史に学ばず自分たちのムラ社会性までも正当化するようになったこの国のビジネスの未来は暗い。

こうした記事を読まれている人には近年増えてきている「そうだそうだ!」と溜飲を下げるようなタイプの人が多いのかもしれないが、そうした重力に屈することなくレッテル貼りをしないで一旦意見に耳を傾ける癖を付けてみてほしい。
その議論をする人間が主張したいポイントと意図を確認するだけでも、そうした偏見は晴れることが多い。
もしその人間のポイントが本筋とズレていたなら主張をした人間も十分に理解できるだろう。
そうした理解の積み重ねが自由な議論をする組織風土に繋がっていくはずだ。(2017/05/10 22:00)

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三品 和広 神戸大学教授