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華僑が密かに好む奇書「厚黒学」のゆるい実践法

2017年9月13日(水)

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 北朝鮮の暴走を止めるカギを握っていると言われる中国ですが、同じアジア人の私たち日本人から見ると何とも歯がゆい動きしか見せません。中国は古来より内戦を繰り返してきた歴史的経緯もあり、あらゆる出来事に対して「駆け引きをよし」とする文化的背景があります。「潔しとして尊し」の文化の日本人には、正義か悪か、正しいか正しくないかをハッキリさせる風潮がありますが、それは何も政治の世界に限ったことではありません。

 ビジネスの世界においても中国人は非常に厄介な、扱いにくい、何を考えているのかわかりづらい人種でもあります。そのわかりづらさをうまく使い、世界各地で活躍しているのがいわゆる華僑と呼ばれる人たちです。

知っておいて損はない「厚黒学」の論考

 華人たちは、そもそも「腹黒い」ことや「面の皮が厚い」ことを悪いことと思っていません。もちろん、そのような教育を受けて育っています。華僑がよく口にする言葉に、「ずるい=賢い」「賢い=ずるい」というものがあります。

 中国の歴史書は日本でも人気のあるジャンルですが、中国でもそれは同じです。ですが、好きな人としてあげる人物が違います。日本人は、聡明なイメージのある諸葛孔明や、清廉潔白なイメージのある孔子などを読んだり、学んだりする人が多いのではないでしょうか?

 一方で近頃の華僑たちに圧倒的人気を誇るのは、「腹黒い男、曹操」と「厚顔無恥な男、劉備」です。腹黒い、面の皮が厚い、この二つを掛け合わせた「厚黒学」という書籍が一時非常に好んで読まれていたほどです。

 腹黒いのは、器が大きい証。自分の感じたことなどは一切表には出さず、計画通りに物事を遂行するために泥水も平気で飲む、目先の損得では一切に行動に影響を与えない、最終的には自分が得をするよう仕組むのが利口な態度、そのような解釈です。

 面の皮が厚いのは、朝令暮改よろしく何を言われようが、目的遂行のためには平気で前言を覆すのは、ブレない心の強さを持ち合わせている証。目的と手段は絶対に混同せずに、目的の達成のためには手段は選ばない、そのような解釈です。

 目的達成のために、目先の損得は一切関係ない、これが「腹黒い」と「面の皮が厚い」を合わせた「厚黒学」です。「厚黒学」は中国国内でも物議を醸し、一旦はお蔵入りとなったものですが、近代になり、一般書籍として発売されるようになったという経緯があります。

 「厚黒学」によると、腹黒く、面の皮が厚いのは、後から身につけるものではなく、人間本来に備わっているもの、と記されています。人にはスポーツの才能、勉学の才能、文学の才能、音楽の才能など様々な才能がありますが、元々生まれ持ったものを才能というならば、腹黒く、面の皮が厚いのは、誰しもが生まれ持った才能の1つと華僑たちは考えています。

コメント2件コメント/レビュー

話は面白いが、引き合いに日本人を出して、やれ潔癖だとか、やれまじめだとか言うのはどうもいただけない。日本だって結局腹黒く面の皮の厚いのが最後に笑った歴史があるではないか。(2017/09/14 12:47)

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「華僑が密かに好む奇書「厚黒学」のゆるい実践法」の著者

大城 太

大城 太(おおしろ・だい)

前仲原物産社長

大学卒業後、外資系金融機関、医療機器メーカーを経て、華僑の大物と言われる人物に師事。起業1年目でアルバイトと2人で年商1億ビジネスを作成。現在、前仲原物産、エスディーメディカルなど5社の代表を務める。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

話は面白いが、引き合いに日本人を出して、やれ潔癖だとか、やれまじめだとか言うのはどうもいただけない。日本だって結局腹黒く面の皮の厚いのが最後に笑った歴史があるではないか。(2017/09/14 12:47)

 18世紀ぐらいまでは先進国だった中国が科学技術が先進国のポイントになった19世紀以降落ちぶれた理由が分かったように思えました。
 華僑風に言うならドイツ社のディーゼルのあのごまかしは何ら問題なく、企業側から出てきたデータにごまかされ続けたユーザーがバカということになります。
 しかし現在の複雑な科学技術を要するシステムではごまかしを個々人で見抜くことはできません。つまりその時の商人の言葉を信用して買うわけです。
 ある団体が不正を見抜いたときはかなり膨大な不良品が出回ってしまい、おそらくそれより高額はまっとうな規制をまもった商品は売れなくなっているでしょう。(2017/09/14 07:10)

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