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育児も部下育成も同じ、華僑はまず家を治める

2017年12月20日(水)

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 世の中が便利になるにつれ、マルチタスクな能力を求められる場面が増えました。ビジネスパーソンの間ではマルチタスクというと様々なプロジェクトなどを同時並列的に処理していくイメージのある言葉ですが、元々はコンピューターにおけるシステム用語として登場しました。その後、心理学的アプローチとして読者もご存知の意味としてのマルチタスクの解釈が加わることになりました。

 マルチタスクとは、例えばAプロジェクトのエクセルファイルを作成しながら、Bプロジェクトのワードファイルの確認作業をするなどを指します。スピードが求められる現代のビジネスパーソンにとってマルチタスクは作業スピードをあげる上では欠かせないスキルのように思われている節があります。しかしスタンフォード大学の研究では、脳は2つ以上のことを同時並行処理することはできず、1つずつを脳の違う箇所で処理するのを繰り返している、よって作業効率は著しく落ちる、という報告をしています。

 作業効率が落ちてしまうと分かっても、プレイングマネジャーにとって自分の仕事に加えて、部下の仕事の確認や指導など、マルチにしなくてはいけないことは山とあります。それにプラスして「イクメン」という言葉も定着しつつあり、仕事だけをしていたらそれで自分の役割は果たしている、というのは通用しなくなりつつある世の中です。

 ビジネス・プライベート、どちらにおいてもマネジメント能力の向上が、年齢の上下、役職の有無に関わらず求められていると言っていいでしょう。

 お金儲けの代名詞となっている華僑たちはどのようにそれらをマネジメントしているのでしょう。

公私充実のキーワード「後院失火」

 華僑がよく口にする言葉に「後院失火」というものがあります。後ろが火事であれば、前の敵と戦うことはできない、という意味で使われます。ここでの院とは家のことを指します。解釈としては家庭に問題を抱えているとビジネスに集中することはできない、となります。

 仕事においては部下のマネジメント、家庭に戻れば子育てを、両方こなせて、後院失火対策ができている状態と言えるでしょう。

 公私ともに充実させるのが現代流のビジネス処世術です。部下指導においても、子育てにおいても、男女問わず「ガンバレ」という叱咤激励の言葉を使う人は多くいるのではないでしょうか?

 「ガンバレ」という言葉は簡単に使いがちですが、自分に当てはめて考えてみるとそれがいかに難しく、無責任なのかがわかります。

 あなたの年収が500万円だったとします。子供から「お父さん(お母さん)、もう少し頑張って年収800万円くらいに増やしてもらえませんか? そうでないと塾でしっかり勉強したり、希望の名門私立学校に安心して進学したりできません。頑張ってください」と言われたらどうでしょう。転職や起業などの選択肢があるにせよ、即決というわけにはいきません。現職場で頑張って昇級昇進しても年間数十万円アップがいいところではないでしょうか。

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「育児も部下育成も同じ、華僑はまず家を治める」の著者

大城 太

大城 太(おおしろ・だい)

前仲原物産社長

大学卒業後、外資系金融機関、医療機器メーカーを経て、華僑の大物と言われる人物に師事。起業1年目でアルバイトと2人で年商1億ビジネスを作成。現在、前仲原物産、エスディーメディカルなど5社の代表を務める。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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