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軍民両用技術「デュアルユース」研究は悪か

防衛装備庁からの研究費巡り学会で激論

2017年3月17日(金)

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 防衛用にも民生用にも使える軍民両用技術「デュアルユース」。ロボットやAI(人工知能)、通信などの各分野で防衛用と民生用の境目がますます薄れつつある中、自衛隊向け装備の調達などを担う防衛装備庁はデュアルユース技術を重視。研究委託費の大幅拡充をテコに、有望な研究を抱える大学や民間企業への接近を図る。

 一方、第二次世界大戦への反省から、学会では「軍事研究」への根強い警戒感がくすぶる。研究者の全国団体である日本学術会議は4月にも、防衛装備庁への対応などについての基本方針を公表する。

MRJの尾翼の複合材は戦闘機向けの技術から生まれた(写真:田中正秋/アフロ)

 「今の時代、技術に防衛用も民生用もない。厳密に区別するのは難しい。資金の出所がどの役所でも、研究に役立つのであれば科学の進歩のために活用するのは当たり前だ」。ある有力国立大学の副学長はこう指摘する。

 防衛装備品に関わる研究は従来、防衛省の研究機関や三菱重工業など伝統的な防衛企業を中心に開発が進んできた。対象は戦車や艦艇、航空機などだ。

 だが、ロボットやAI、通信、自動運転、高機能な複合材……。民生分野で激しい競争が繰り広げられる最新技術の数々は、そのまま、防衛装備の高度化にとっても重要なカギとなる。この多方面に広がる技術に、防衛省や防衛産業がすべて自前で対応することは難しい。世界各国の防衛当局もデュアルユース技術への関心を高めつつある。日本周辺の安全保障情勢が緊迫の度を強める中、無関心ではいられない。

防衛装備庁、2015年度から研究費を提供

 こうして防衛装備庁が2015年度に立ち上げたのが「安全保障技術研究推進制度」だ。防衛装備庁が興味を持つテーマを対象に、一般の大学や研究機関、企業などに研究資金を提供する仕組み。これならば使えそうなデュアルユース技術をゼロから開発するよりも効率的に手に入れることができる可能性がある。

「軍事」と「民生」の垣根が薄らいでいる
●防衛装備庁が求める研究テーマの例
光学センサーの高感度化
レーザーシステム用光源の高性能化
再生エネルギー小型発電
高出力電池
音響・可視光以外の水中通信
サイバー攻撃自動対処
遠隔作業を円滑化する触覚・力覚
昆虫、小鳥サイズの小型飛行体
水中移動を高速化する流体抵抗低減
3D造形による軽量で高耐熱性を持つ材料

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「軍民両用技術「デュアルユース」研究は悪か」の著者

寺井 伸太郎

寺井 伸太郎(てらい・しんたろう)

日経ビジネス記者

2002年、慶応義塾大学を卒業し、日本経済新聞社に入社。東京や名古屋での企業担当などを経て、直近は決算を取材する証券部。15年から現職

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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檜山 敦 東京大学先端科学技術研究センター 講師