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一人ひとりが「一隅を照らす」行動を心がけよう

2016年12月1日(木)

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主婦だからこそ気づいた液体ミルク解禁の働きかけ

 その人にしか気づかない一隅があるとすれば、100人いれば100隅があります。日本の人口は約1億人ですから、全員が気づけば1億隅。一人ひとりが一隅を照らすことを心がけ、1億の問題を解決すれば、日本の社会はあっという間に素晴らしいものになるはずです。

 今年4月に起きた熊本地震で、これを痛感する出来事がありました。
 震度7に及ぶ大きな地震でライフラインが寸断され、生活に困窮する現地の被災者たちに多くの支援物資が届けられました。赤ちゃん向けに粉ミルクも全国から大量に送られました。

 ところが現地では、赤ちゃんにミルクをあげることができずに困っているお母さんたちがいっぱいいたといいます。なぜかというと、お湯を沸かしたり、ほ乳瓶を消毒することができないから。粉ミルクはお湯で溶かしてはじめてミルクとして飲ませることができます。また、雑菌に弱い赤ちゃんにミルクを飲ませる際には厳重な殺菌が必要。しかしガスも電気も止まった被災地では煮沸消毒ができません。

 私はアメリカのスーパーなどで売られている液体ミルクのことを思い出しました。無菌状態で紙パックやペットボトルに詰められた液体ミルクは封を開けて吸い口をつければすぐに飲ませることができます。欧米では育児の負担を減らす面からも重宝され、粉ミルク同様に広く普及しています。

 ところが、日本では液体ミルクは流通していないと言います。「ウソだろ!」と思って調べると、確かに製造・販売されていないことがわかりました。日本の食品衛生法が想定している乳児用ミルクは「粉末状」のみ。国内で液体ミルクを流通させるには厚生労働省令の改正が必要なのだそうです。

 実は2011年の東日本大震災の時にも液体ミルクが注目されました。海外から救援物資として届けられ、大いに活躍したそうです。2015年には主婦らの呼びかけで液体ミルク解禁の署名活動が行われました。そこに起きた熊本地震。政府もようやく重い腰を上げ、国内販売を認める方向で検討に入っています。液体ミルク解禁の働きかけというのは、子育て経験のある主婦だから気づいた一隅だったと言えるでしょう。

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「一人ひとりが「一隅を照らす」行動を心がけよう」の著者

孫 泰蔵

孫 泰蔵(そん・たいぞう)

Mistletoe社長兼CEO

1972年生まれ。東京大学在学中にインディゴを設立しネット起業家の草分けとして活躍。起業家を育てるシリコンバレーのようなエコシステムを日本に構築することを提唱する。ソフトバンク社長の孫正義氏は実兄。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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檜山 敦 東京大学先端科学技術研究センター 講師