• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

石原元知事「脳梗塞で平仮名すら忘れた」の衝撃

他人には理解されにくい「高次脳機能障害」

2017年5月15日(月)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 2015年2月10日深夜、就寝前に歯を磨いていた私は、突然めまいを感じた。慌てて居間に戻り、ソファに座りこんだら、右腕がだらりとなって力が入らず、舌がもつれ、救急車で病院に運びこまれた。脳梗塞との闘いの始まりだった──。

 突然の脳梗塞発症から一年が経った後、2016年3月から4月にかけて、私は脳梗塞発症から現場復帰までの365日の記録を「帰還」という短期集中連載にまとめた。その時点での自分の体験や思いは書き切ったつもりだったが、やはり今から思えばまだ「帰還途上」であった。冷静になって今読み直してみると、先の見えぬ混沌の中で書いていたこともあって、この病気についてうまく伝え切れていない粗(あら)もあると感じた。

 その後も継続してリハビリに取り組み、私は社会復帰を果たしたが、その過程で脳梗塞という病気についての知見や経験も飛躍的に増えた。「帰還」執筆後の病気との戦いの経緯や、この病気を持つ人が健康な人と比べて何が違っているかということなどついて、改めて書いてみたいと思う。

2017年3月、都議会の調査特別委員会(百条委員会)の証人として出席した石原慎太郎元東京都知事は、「脳梗塞を患った後遺症で、平仮名すらも忘れました」と告白した。(写真:Natsuki Sakai/アフロ)

石原慎太郎元知事の「脳梗塞」発言に思うこと

 3月3日、築地市場の豊洲移転を決めた元東京都知事、石原慎太郎氏が記者会見を行った。会見中に石原氏は、「2年前に軽い脳梗塞を患い、奇跡的に早期発見されて一命をとりとめた」と発言。さらに3月20日、都議会の調査特別委員会(百条委員会)の証人として出席した折には、冒頭の宣誓後、脳梗塞の後遺症で記憶には不確かなところがあると断るとともに、以下のような告白をした。

 「脳梗塞の後遺症で、平仮名すらも忘れました」

 そうはいっても石原氏は、田中角栄ブームの火付け役となった書籍『天才』を昨年1月に出版し、大ベストセラーになったばかりである。会見場へ姿を現した石原氏の足元は麻痺のせいか、心もとない様子であったが、会見そのものは往時の迫力こそ欠いたものの、自らの主張を堂々と押し通し、石原節そのものであった。

 そうなると脳梗塞の障害を口にした冒頭のあいさつが嘘臭くなる。

 「石原さんは最初から逃げを打っていた」

 百条委員会の終了後、多くのメディアでそんな批判があがった。石原氏が脳梗塞について言及したことは、私の知人の編集者たちには責任逃れのための口実としか映っていなかった。

コメント13件コメント/レビュー

この記事はシリーズで続くのでしょうか? 今回だけですと、タイトルと内容が不一致で違和感を覚えます。石原元知事を援護弁護なさるのであれば、記事の展開をお待ちします。個人的には石原氏は信用できないと思っておりますが。
脳梗塞の経験者でも医療の専門家でも無くましてや読解力も無い人間が平然と上記の様な発言が
出来る今の社会は本当に恐ろしいと思います。
当方一昨年脳梗塞を経験し、現在は会社に復帰しておりますが、計算・記憶等の仕事への対応で困ることは何もないのですが、ただ一つ(時間の感覚)が戻っておりません。一番困るのがやたらと電車
を乗り過ごしてしまうことです。大手町に到着したことを確認し、九段下まで後10分程度だと
認識するのですが、何故か九段下で降りられません。復帰直後は50%程度の確率で次の飯田橋まで行ってしまっていました飯田橋より先に行くことは極稀なのですが。今では、10%程度となりましたので、遅刻の回数は激減しましたが。出社してから、今日は14時から会議だと認識し、13時50分に後10分で会議だ、と認識しても14時に同僚から会議だぞと促されるまで会議室に移動できないという始末です。(2017/11/10 12:06)

「財部誠一 脳梗塞からの帰還」のバックナンバー

一覧

「石原元知事「脳梗塞で平仮名すら忘れた」の衝撃」の著者

財部 誠一

財部 誠一(たからべ・せいいち)

経済ジャーナリスト

1980年、慶應義塾大学を卒業し野村證券入社。出版社勤務を経て、1986年からフリーランスジャーナリスト。BSイレブンの「財部誠一の『異見拝察』」などTVやラジオで幅広く活躍中。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

この記事はシリーズで続くのでしょうか? 今回だけですと、タイトルと内容が不一致で違和感を覚えます。石原元知事を援護弁護なさるのであれば、記事の展開をお待ちします。個人的には石原氏は信用できないと思っておりますが。
脳梗塞の経験者でも医療の専門家でも無くましてや読解力も無い人間が平然と上記の様な発言が
出来る今の社会は本当に恐ろしいと思います。
当方一昨年脳梗塞を経験し、現在は会社に復帰しておりますが、計算・記憶等の仕事への対応で困ることは何もないのですが、ただ一つ(時間の感覚)が戻っておりません。一番困るのがやたらと電車
を乗り過ごしてしまうことです。大手町に到着したことを確認し、九段下まで後10分程度だと
認識するのですが、何故か九段下で降りられません。復帰直後は50%程度の確率で次の飯田橋まで行ってしまっていました飯田橋より先に行くことは極稀なのですが。今では、10%程度となりましたので、遅刻の回数は激減しましたが。出社してから、今日は14時から会議だと認識し、13時50分に後10分で会議だ、と認識しても14時に同僚から会議だぞと促されるまで会議室に移動できないという始末です。(2017/11/10 12:06)

冷徹な意思を保ちつつ、合理的な方策をもってリハビリに没頭され、障害の克服のために勇気を持って闘われた筆者に最大限の敬意を表したいと思います。大変参考になりました。
一点だけ訂正を。「言語療法士」と書かれていますが、「言語聴覚士」です。(2017/05/31 16:31)

脳には運動、感情、記憶、情報処理など様々な機能があります。そして、それぞれ脳のどこで行われているか分かれています。従って、脳梗塞や脳出血などで、脳のどこがどの程度障害されたかで、どういった後遺症がどれぐらいの強さで出るかが変わってきます。極々簡単に説明するとこんな感じです。

ですので、どなたかのコメントの返答となりますが、闘争心が損なわれなくても平仮名が読めなくなるということは十分有り得ますし、なんら不思議なことではないのです。

そして恐らく財部氏は、脳梗塞を含めた脳の病気により生じる高次脳機能障害について、そして実際にそういった障害を患っている方がいるという事実を知ってもらいたいという想いなのではないでしょうか?擁護云々という話ではないような気がします。(2017/05/29 02:44)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

閉じる

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

店長や売り場主任などの管理職は、パートを含む社員の声を吸い上げて戦略を立てることが重要だ。

川野 幸夫 ヤオコー会長