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リハビリに全力、不安が増幅していく病院の夜

いざ始めてみるとこれが本当にキツかった

2017年5月31日(水)

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リハビリのための施設・設備。※イメージです。(写真:PIXTA)

年末年始もお盆も、1日も休まぬリハビリ

 私が入院した初台リハビリテーション病院の最大の特徴は365日、1日も休まぬリハビリだ。年末年始もお盆も休まず、土日も祝祭日もなく、とにかくリハビリが続けられる。最近では同じ様な謳い文句で患者を集めるリハビリ病院もあるようだが、リハビリスタッフの人数が減る事なく、365日変わらぬ品質のリハビリサービスを提供している病院はそうあるものではない。

 「12月31日は遅番で出勤、1月1日は早番で出勤という、運の悪い年末年始もあった」という言うスタッフもいたほどで、365日リハビリの看板に偽りはない。脳梗塞のリハビリは早ければ早いほど効果を生む。発症後3カ月、6カ月前が勝負である。嘘偽りなく集中的にリハビリをすることが、その後の人生を大きく左右することになる。

 じつに素晴らしいことなのだが、脳梗塞を発症し、手足が不自由になり、肉体的にも精神的にもものすごいダメージを受けた状態で転院してきたばかりの患者は、予定をこなすだけでもうフラフラだ。

 「嫌だあ…」

 高齢の方が自分の部屋に迎えに来たリハビリスタッフに駄々をこねる光景もしばしば目にしたが、スタッフはあの手この手で、なだめたり、すかしたりしながらリハビリルームへ連れ出すのだ。

重度の麻痺の患者の様子に、私の胸は張り裂けた

 1日も早く社会復帰を果たしたいという思いが横溢していた私には、休みなしのリハビリはまさに願ったり叶ったりだったが、いざ始めてみるとこれが本当にキツイ。右半身麻痺となった私のリハビリの基本メニューは、朝食後すぐの理学療法(歩行訓練)、その後の言語療法(発声や発音の訓練)、昼食後の作業療法(指先や腕の訓練)だった。どれもこれも疲れる。

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「財部誠一 脳梗塞からの帰還」のバックナンバー

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「リハビリに全力、不安が増幅していく病院の夜」の著者

財部 誠一

財部 誠一(たからべ・せいいち)

経済ジャーナリスト

1980年、慶應義塾大学を卒業し野村證券入社。出版社勤務を経て、1986年からフリーランスジャーナリスト。BSイレブンの「財部誠一の『異見拝察』」などTVやラジオで幅広く活躍中。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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中谷 巌 「不識塾」塾長、一橋大学名誉教授