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職人・江頭ファウンダーの“丁稚”として学んだこと

「流石」と思わせながら、お財布を開かせたい

2016年7月15日(金)

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(イラスト:イトウエルマ)

 今回は、サバ缶の話からしましょうか。

 20年前、当時41歳の私の記憶の中のサバ缶は、中身はありふれたものですが、食べた場所がちょっと普通じゃありませんでした。

「地獄の訓練」経験者です

 このころ、富士山の麓で行われている、いわゆる「地獄の訓練」の管理職向け11日間コースに社命で参加していまして。3日間、トタン屋根の、団地サイズの三畳間ほどしかない小屋(通称ポチ小屋)に籠もって、会社の課題を100個書き出し、その中から20ほどを選んで、具体的な解決策を立案して提出する、というものがあるんです。この間、一切他人と接触せず、サバ缶、生米、ワンカップ酒などで自炊する。いや、大変でした。参加者にはお酒を飲まない方もいるので、そういう方に配布されたワンカップを食料と代えてもらったり。実はサバ缶の主な用途はそちらだったのですが(笑)。

 聞くと楽しそうかもしれませんけれど、ポチ小屋に入る前に出た宿題が山のように溜まっているところに、100もの課題を書き出さねばなりません。それも人名も入れた具体的なもので、書いた内容は、私をこんなところに放り込んだ江頭ファウンダー(用松氏が当時勤務していたロイヤルホールディングスの創業者)に送られるというのですからいい加減なことも書けない。

 夜は消灯は自由ですが、朝は5時くらいからぼちぼち明るくなるので、それを頼りに必死で書きます。でも、5月の富士山麓はめっちゃくちゃ寒いんですよ。毛布を巻いて震えながら、字が書ける時間をすべて活用して、ぐわーっと集中してやっつけました。

ファウンダーが店にやってきた!

 …と言ったら、どや顔の自慢話に聞こえるかもしれませんが、なんとかクリアできた理由は実は見当が付きます。体育会系の部活は中学生のときのバスケくらいしかない(ちなみに高校は新聞部でした)私が、こうした研修に耐えられたのは、普段働いている会社のほうがある意味、もっとスパルタ式だったからでしょう。「教官」は、もちろん、江頭ファウンダーです。

 入社式を別とすると、江頭ファウンダーとの出会いは、第1回(こちら)でお話しした、私が新店の店長として「ヒサン」な目に遭っていた鹿児島・城山店にいたときです。

 お話ししましたとおり、ひいひい言いながらだんだんと店が評判になり、実績も上がってきたので、江頭ファウンダーが視察に来ることになったんですね。そりゃ、緊張しました。ちょうどランチタイムでした。彼は自分のジャガーで福岡からやってきて、駐車場に停めて、すたすたと歩いてドアを開ける。入り口で出迎えます。

「おつかれさまです」

 と、こちらから声をかけました。すると。

「いつも褒められて…」

 とだけ一言。さっさとカウンターの一番端、レジ横の席に座って「コーヒーちょうだい」です。

 これは怖い。「(いつも褒められて)いるので、どんな店なのか見に来たけれど、自分は他の人ほど甘くはないよ」と言われたような感じです。

コメント2件コメント/レビュー

冒頭の「イトウエルマ」さんのイラストの惹かれ記事を読みました。
記事の感想は後にして「イトウエルマ」のそば行脚を記憶してましたので、久しぶりの美味そうなイラストを見て天ぷらが食いたくなりました。「イトウエルマ」さん次回は天ぷらネタでしょうか?
遅くなりましたが『職人・江頭ファウンダー』の丁稚を自認される用松社長の、我の強いTOPの傍で鍛えられるという受け身ではなく、盗み取って我が物にするという攻撃的な接し方(吸収力)を是非ご教授してもらいたいものです。(2016/07/15 22:40)

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「職人・江頭ファウンダーの“丁稚”として学んだこと」の著者

用松 靖弘

用松 靖弘(もちまつ・やすひろ)

テンコーポレーション社長

1955年、大分県生まれ。'77年3月に同志社大学経済学部を卒業し、ロイヤル(現ロイヤルホールディングス)入社。2011年にロイヤルホスト常務を経て、2012年より現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

冒頭の「イトウエルマ」さんのイラストの惹かれ記事を読みました。
記事の感想は後にして「イトウエルマ」のそば行脚を記憶してましたので、久しぶりの美味そうなイラストを見て天ぷらが食いたくなりました。「イトウエルマ」さん次回は天ぷらネタでしょうか?
遅くなりましたが『職人・江頭ファウンダー』の丁稚を自認される用松社長の、我の強いTOPの傍で鍛えられるという受け身ではなく、盗み取って我が物にするという攻撃的な接し方(吸収力)を是非ご教授してもらいたいものです。(2016/07/15 22:40)

ファウンダーのエピソードはジョブス本とは違って、「7割のサイエンスと3割のカルチャー」という軸で説明されているので、頭にスッと入りました。
それにしても、用松さんもイトウさんも「食」を魅力的に伝えるのが上手なこと。夏天丼、早速行きます。「揉みタレ7・付けダレ3(こちらも7:3)」のサガリ、ホルモンも我慢できそうにありませんが、新橋の名店って??(2016/07/15 11:05)

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