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子供に継がせたいあなたに

後継者作りはとにかく早く

  • 宮内 義彦

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2017年6月19日(月)

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「なかなか良い人が採れない」

 中小企業に共通する悩みだと思います。期待通りに人材を採用できなかったり、育成に時間がかかったりと苦労は絶えません。

 特にオーナー経営者の場合、思ったように人材が育たなかったり、良い幹部が採用できなかったりすると、将来が不安になります。そのようになると「経営を息子(あるいは娘)に継がせよう」と考える傾向が強く表れます。自分自身が興した会社で、大株主でもあれば、「会社は家業」と考えがちです。自分の姿を見て育った子供に継がせたいと思うことも分からないではありません。

宮内義彦(みやうち・よしひこ)氏。オリックス シニア・チェアマン。1960年8月日綿實業株式会社(現 双日株式会社)入社。64年4月オリエント・リース株式会社(現 オリックス株式会社)入社。70年3月取締役、80年12月代表取締役社長・グループCEO 、2000年4月代表取締役会長・グループCEO 、03年6月取締役兼代表執行役会長・グループCEO、14年6月シニア・チェアマン(現任)。著書に『私の経営論』(日経BP社)

 しかし、結論から言えば継がせないことが最善です。

 成功したといわれる中小企業を見ていると、息子や娘らの肉親に継がせると、2代目が守りに入ることが多くあります。守りに入ると、大きくならないばかりか、事業が小さくなる可能性さえあります。長い目で見ると成長は止まり、柔軟性を欠き、時代に取り残されて、下手をすると失敗する確率が高まっていくのです。それでもあえて任せるということは、もちろん例外もありますが、親子2人とも結果的に不幸になる大きなリスクを抱えることになると思います。

 単純に考えても、創業し成功した初代の子供が、さらに同じように成功する事業家に育つ、すなわち2代続けてうまくやれるという確率は決して高くはないはずです。低い確率に固執するよりは、広く内外から人材を求めるやり方を取る方がずっと成功する可能性は高いはずです。

継がせなければ会社は伸びる

 逆に言うと「この会社は子供に継がせない」と決めたら、その会社はもっともっと伸びるとも言えるでしょう。

 父親が大きくした会社を子供が継いでさらに大きくする例もたまにはありますが、かなり少ないと思います。息子や娘にどのように承継するかを考える時間があるのなら、社内や社外で適切な人物を探した方がいいでしょう。子供には「継がせるつもりはない」と早々に宣言して、それぞれの好きな道を歩ませることも大切です。

 別にオリックスは私の会社でも何でもありませんが、「子女は入れない」という原則を、かなり昔に作りました。私の息子には小さい時から「お前はオリエント・リースには入れないぞ」と言ってきました。

 ここで一つ触れておきたいことは、中小企業は、大企業の“卒業生”である退職者をもっと活用した方がいいということです。経営経験がある方でも退職後、何もしていない人がたくさんいます。そのような方々はどこかで仕事を続けたいという気持ちはあるのですが、人材を探している中小企業とうまくつながっていません。せっかくの経験者を迎えない手はありません。

「オリックス宮内氏の「挑む中小企業への応援歌」」のバックナンバー

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三品 和広 神戸大学教授